2019年9月、千葉県を襲った台風15号にともなう風倒木は、広範囲で電線を寸断し、長期間に及ぶ停電をもたらしました。 私自身、1週間に及ぶ停電の中、復旧救援のために駆け回りつつ、被害の状況を観察して回りました。今回の倒木多発の原因について、放置人工林の問題が、SNSやメディアでもずいぶんと取り上げられています。特に、樹幹内部が腐朽する溝腐れ(みぞぐされ)の生じた杉の人工林について、これを長年放置した行政への批判が目立ちます。 「病気の木々を放置した行政の怠慢」とか、「接道部分の木々は予防的に伐るべきだった」というコメントが、森林専門家を称する人たちからも発信されています。 このような自然の摂理の本質からかけ離れた論調が注目されていることに、非常に危機感を感じ、この機会に今回の風倒木と放置人工林のこと、少しお話しいたします。 ねじれながら成長する山武杉。このブログに掲載した写真は、特記以外台
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