定価:本体8,500円+税 2021年5月1日書店発売 A5判上製 840頁 ISBN978-4-900997-88-2 装幀:間村俊一 カバー写真:港千尋 フーコーとラカンを道具立てに描きだす「書くこと」のメディア論的系譜学 ドイツ・メディア学を牽引したF・キットラーの代表作にして、20世紀後半の知に大きな影響を与えた大著。 ファウストの聖書翻訳が切り開く「1800」の、詩・哲学・教育。ニーチェのタイプライター導入に始まる「1900」の、文学・精神分析・メディア技術。二つの「書き取りシステム」の間で、書く行為はいかにその地位を変容させたか、文学言説の回路はいかなる性差のもとに配置されたか。 厖大な文献を博捜して描く革新的なメディアシステム論であり、フーコー『言葉と物』に比肩しうる人文学の記念碑。 * * * 神が控訴院議長シュレーバーのパラノイア的認識に啓示した「書き取りシステム」という