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ブックマーク / bijutsutecho.com (234)

  • 森美術館館長・片岡真実が語る「新しい日常と美術館」

    森美術館館長・片岡真実が語る「新しい日常と美術館」新型コロナウイルスの影響が長期化するなか、美術館はどのように対処し、変化していくのか? 森美術館館長であり、国際美術館会議(CIMAM)会長でもある片岡真実の特別寄稿をお届けする。 文=片岡真実(森美術館館長) 世界各地の美術館や博物館が休館して数ヶ月が経った。地域によって新型コロナ感染症拡大のタイミングや規模は異なり、徐々に緊急事態宣言を緩和する国も出始めてきた。日でも博物館、美術館、図書館の再開が進みそうだ。この間、芸術文化活動に対する各国政府の対応策も注目され、またコロナ以降の世界や美術界、美術館のあり方にも様々な見通しが議論され始めている。現状の主な議論は、美術館など芸術機関への経済的インパクト、アーティストへの支援などだ。ほんの数ヶ月前まで世界中を忙しく移動し続けきたアーティスト、キュレーター、ギャラリストたち、世界各地から作品

    森美術館館長・片岡真実が語る「新しい日常と美術館」
  • Museum from Home:東京藝術大学大学美術館「御即位記念特別展 雅楽の美」

    Museum from Home:東京藝術大学大学美術館「御即位記念特別展 雅楽の美」新型コロナウイルスの影響で、会期途中で閉幕した展覧会や臨時休館となってしまった展覧会などの展示風景を紹介する「Museum from Home」。第18回は、4月4日の開幕が延期となっている東京藝術大学大学美術館「御即位記念特別展 雅楽の美」(5月31日まで)をご紹介します。 東京藝術大学大学美術館「御即位記念特別展 雅楽の美」会場風景より 雅楽とは、舞楽、管絃(かんげん)、歌物(催馬楽(さいばら)・朗詠)、国風歌舞(くにぶりのうたまい)などの総称。華麗なる日の伝統音楽・芸能であるその世界を紹介するのが、東京藝術大学大学美術館「御即位記念特別展 雅楽の美」だ。 その歴史は5世紀頃にさかのぼり、大陸や朝鮮半島から伝来したものが日在来の歌舞(うたまい)と融合。奈良時代には雅楽寮が設置され、国家の公式行事に

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  • 秋山祐徳太子が逝去。「ポップ・ハプニング」や都知事選立候補などパフォーマンスを展開

    秋山祐徳太子が逝去。「ポップ・ハプニング」や都知事選立候補などパフォーマンスを展開「ポップ・ハプニング」と称するパフォーマンスや東京都知事選立候補などで知られる美術家・秋山祐徳太子が、4月3日に老衰のため死去した。享年85。 秋山祐徳太子 提供=ギャラリー58 「ポップ・ハプニング」や東京都知事選立候補などのパフォーマンスで知られる美術家の秋山祐徳太子が、4月3日、老衰のため逝去した。享年85。 秋山は1935年東京都生まれ。武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)彫刻科で学び、岐阜市民センター(現岐阜市文化センター)、金公園、長良川河畔を舞台に開催された「現代美術の祭典 アンデパンダン・アート・フェスティバル」(1965)に参加。その後、菓子の「グリコ」のパッケージを模して、日の丸を背にランニングシャツ姿で走る「ダリコ」をはじめ、「ポップ・ハプニング」と称するパフォーマンスで注目を集める。 7

    秋山祐徳太子が逝去。「ポップ・ハプニング」や都知事選立候補などパフォーマンスを展開
  • 新型コロナの影響、ギャラリーにも。休廊やアポイント制など

    新型コロナの影響、ギャラリーにも。休廊やアポイント制など新型コロナウイルスの影響で数多くの美術館・博物館が臨時休館となっているなか、ついにギャラリーにも影響が出始めた。 休廊したペロタン東京 新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、これまで営業を続けてきたギャラリーにも影響が出始めた。 ギャラリーは美術館や博物館などと比較し、来場者数は少ない。そうしたことから、美術館などが臨時休館に入ってもギャラリーの多くは展覧会を継続して開催してきた。 しかしながら、東京都が不要不急の外出自粛を要請する事態となり、ギャラリーの対応にも変化が見られる。 まず、原宿のBlum&Poeや上野のSCAI THE BATHHOUSEは当面の休廊に入った。また、六木のペロタン東京は、開催中だった「バリー・マッギー展」を25日で閉幕。営業再開の予定は追って発表するとしている。銀座のギャラリー小柳は27日より一時的に

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  • 「ボストン美術館展 芸術×力」が3都市で開催へ。権力と芸術の関係にフォーカス

    増山雪斎 孔雀図 江戸時代、享和元年(1801) Museum of Fine Arts, Boston, Fenollosa-Weld Collection 1870年、ボストン市民ら有志によって設立され、1876年に開館したボストン美術館。この美術館のコレクションから約60点が来日する展覧会「ボストン美術館 芸術×力」が、2020年に東京都美術館、福岡市美術館、神戸市立博物館で巡回開催される。 ボストン美術館は、古代エジプトから現代美術まで幅広い作品を収集し、そのコレクション点数は50万点近くにおよぶ(うち日美術は約10万点)。 アンソニー・ヴァン・ダイク メアリー王女、チャールズ1世の娘 1637頃 Museum of Fine Arts, Boston, Given in memory of Governor Alvan T. Fuller by the Fuller Found

    「ボストン美術館展 芸術×力」が3都市で開催へ。権力と芸術の関係にフォーカス
  • 女性アーティストの作品のみを収蔵・展示。ボルチモア美術館の「2020 Vision」とは?

    女性アーティストの作品のみを収蔵・展示。ボルチモア美術館の「2020 Vision」とは?アメリカ・メリーランド州にあるボルチモア美術館が、女性アーティストに捧げるプログラム「2020 Vision」を行っている。250万ドル(約2億6000万円)以上の予算を投じて女性アーティストの作品のみを購入し、また、女性アーティストによる23の個展やグループ展を開催する。 ボルチモア美術館 出典=ウィキメディア・コモンズ アメリカで女性が参政権を認められてから100周年を記念し、メリーランド州にあるボルチモア美術館が、女性アーティストに捧ぐプログラム「2020 Vision」を実施している。 同館は2020年、250万ドル(約2億6000万円)以上の予算を投じ、女性アーティストによるすべてのジャンルや媒体の作品を購入。また、19年秋からは、女性アーティストを紹介する16の個展や7のグループ展などを行

    女性アーティストの作品のみを収蔵・展示。ボルチモア美術館の「2020 Vision」とは?
  • バシェの音響彫刻5点が一堂に。川崎市岡本太郎美術館で「音と造形のレゾナンス」展が開催

    川崎市岡太郎美術館で、「音と造形のレゾナンス-バシェ音響彫刻と岡太郎の共振」展が開催される。会期は4月25日~7月12日(4月15日追記:展は開幕延期となった)。 「音響彫刻」とは、フランスの彫刻家であるフランソワ・バシェとベルナール・バシェの兄弟によって、誰でも自由に演奏できることのできる楽器、オブジェとして制作されたもの。1970年の大阪万博では、鉄鋼館のディレクターであった作曲家・武満徹がフランソワ・バシェを招聘し、17点の音響彫刻を制作。「芸術はすべての人と共有するものである」という理念を貫いた岡太郎の《太陽の塔》とともに、多くの人々の注目を集めた。 武満徹とフランソワ・バシェ(万博当時) 提供=Ana SANCHEZ BONETフランソワ・バシェ 川上フォーン 1970 大阪府蔵 その後は手つかずの状態で鉄鋼館に保管されていた音響彫刻だが、2013年頃から大阪府、東京藝術

    バシェの音響彫刻5点が一堂に。川崎市岡本太郎美術館で「音と造形のレゾナンス」展が開催
  • 世界のミュージアム入館料事情は? スペイン・アメリカの事例から

    世界のミュージアム入館料事情は? スペインアメリカの事例から論文『日の博物館はなぜ無料でないのか?―博物館法制定時までの議論を中心に― 』の著者で博物館制度に詳しい追手門学院大学教授・瀧端真理子が、スペインアメリカのミュージアム入館料制度を紹介。美術館の理念に迫る(稿の初出は2020年3月8日。値段などの数字は当時のもの)。 文=瀧端真理子

    世界のミュージアム入館料事情は? スペイン・アメリカの事例から
  • ジェイソン・モランが学んだジョーン・ジョナスの教えとは? 他者とリンクする『“SKATEBOARDING” Tokyo』の試み

    ジェイソン・モランが学んだジョーン・ジョナスの教えとは? 他者とリンクする『“SKATEBOARDING” Tokyo』の試み1960年代からニューヨークを拠点にパフォーマンスと映像インスタレーションを融合させた表現を続けてきたジョーン・ジョナス。その活動を記念して、2019年12月に京都で大規模なパフォーマンス公演『Reanimation』(2012年初演)が行われた。雪や動植物をモチーフに、人間中心的ではない時間や世界観を示すその内容は、近年のジョナスの関心のありようを動的に伝えるものだが、この記事では舞台上の彼女から視点を少し左にずらして、舞台下手にいた「演奏者」に移動してみたい。 文=島貫泰介 巨大なスタンウェイのグランドピアノを演奏するジェイソン・モラン。名門ブルーノート・レコードから数々のアルバムを発表する高名なジャズピアニストである彼は、作曲家・教育者として知られるのみならず

    ジェイソン・モランが学んだジョーン・ジョナスの教えとは? 他者とリンクする『“SKATEBOARDING” Tokyo』の試み
  • 過去30年で3倍に。国立博物館の値上げは是か非か

    過去30年で3倍に。国立博物館の値上げは是か非か東京国立博物館、京都国立博物館、そして奈良国立博物館の3館が、4月1日より常設展の観覧料値上げに踏み切る。SNS上でも賛否を呼んでいるこの値上げについて考えたい。 文=橋爪勇介 30年で3倍の値上げ 東京国立博物館(以下、東博)など3つの国立博物館が一斉に発表した常設展(*1)の観覧料値上げが波紋を呼んでいる。 東博、京都国立博物館、奈良国立博物館はそれぞれ、4月1日から常設展の観覧料を変更。東博は一般620円を1000円に、大学生410円を500円に、京博・奈良博は一般520円を700円に、大学生260円を350円に改定する。 SNS上では、「これまでが安すぎた」という声もあるいっぽう、値上げは博物館へのアクセシビリティを低めるという懸念も聞こえる。 例えば、東博は1989(平成元)年の消費税導入以降、段階的に常設展の料金を引き上げてきた。

    過去30年で3倍に。国立博物館の値上げは是か非か
  • 東博など国立3博物館、入館料を値上げへ。「ランニング・コストも賄えない」

    東博など国立3博物館、入館料を値上げへ。「ランニング・コストも賄えない」東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館の3館は、今年4月1日より常設展(平常展・名品展)の料金を値上げすると発表した。 日を代表する博物館である東京国立博物館(以下、東博)、京都国立博物館、奈良国立博物館の3館が、4月1日より常設展(平常展)の料金を値上げすることを発表した。 東博は一般620円を1000円に、大学生410円を500円に値上げ。値上げ幅は最大380円となる。また京都国立博物館と奈良国立博物館は、現行の一般520円を700円に、大学生260円を350円に改定。これまで存在していた団体料金は、3館すべてで一般・大学生ともに廃止される。 気になるのはその理由だ。東博は、総合文化展(常設展)の来館者数が急増しているいっぽう、現在の観覧料では来館者一人当たりの直接的なランニング・コストも賄えていないとい

    東博など国立3博物館、入館料を値上げへ。「ランニング・コストも賄えない」
  • リヒターの絵はどうやってつくられるのか? 映画『ゲルハルト・リヒター ペインティング』でその制作背景を垣間見る

    リヒターの絵はどうやってつくられるのか? 映画『ゲルハルト・リヒター ペインティング』でその制作背景を垣間見るときにオークションで数十億円の価格がつくアーティスト、ゲルハルト・リヒター。その作品制作の裏側を追うドキュメンタリー映画『ゲルハルト・リヒター ペインティング』のDVDが発売中だ。 2014年にはオークションハウス・クリスティーズで36億円という高額を記録し、今年は日で大規模回顧展が予定されているアーティスト、ゲルハルト・リヒター。世界中のコレクターやアートファンを魅了する作品はどのようにしてつくられているのか? その裏側に迫るドキュメンタリー映画『ゲルハルト・リヒター ペインティング』がDVDとして発売されている。 リヒターは1932年ドイツ・ドレスデン(旧東ドイツ)生まれ。ドレスデン芸術大学で美術教育を受けるが、西ドイツ旅行中に出合った抽象表現主義に強い影響を受け、ベルリンの

    リヒターの絵はどうやってつくられるのか? 映画『ゲルハルト・リヒター ペインティング』でその制作背景を垣間見る
  • 知られざる前衛画家が刻んだ、日本の未来。沢山遼評「坂田一男 捲土重来」展

    知られざる前衛画家が刻んだ、日の未来。沢山遼評「坂田一男 捲土重来」展1920年代のパリにおいて、第一線で活躍していた前衛画家・坂田一男。同展では、その功績が十分に評価されているとは言えなかった作家の全貌を、著書『抽象の力』で坂田にスポットを当てた造形作家の岡﨑乾二郎を監修に招くことで、みごとに蘇らせた。坂田の同時代性、そして度重なる災害に苛まれる日の現状をも予見するような現在性について、批評家の沢山遼がレビューする。 沢山遼=文 消滅と復活 ひとりの画家が、批評と実作品の提示によって「復活」する。坂田一男の仕事の全貌を検証する今展において、私たちが目撃することになるのは、そのような復活の光景である。 坂田は一般に、1921年に渡仏後フェルナン・レジェに師事し、キュビスムの絵画を同時代的に吸収し実践した画家として知られている。33年の帰国後は、岡山を拠点として中央画壇との接触を持たず、

    知られざる前衛画家が刻んだ、日本の未来。沢山遼評「坂田一男 捲土重来」展
  • 森村泰昌が問う日本人としての「私」。原美術館で「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」開幕

    森村泰昌が問う日人としての「私」。原美術館で「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」開幕様々な歴史上の人物に扮したポートレートで知られるアーティスト・森村泰昌。その個展「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」が、東京・品川の原美術館で開幕した。 日が連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)による占領下にあった1951年、大阪に生まれた森村泰昌。その人生において、日人としての自分について問い続けてきた森村が、東京・品川の原美術館で個展「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」をスタートさせた。 森村は、名画や映画の登場人物、歴史上の人物に自らが扮するセルフ・ポートレイト作品で知られるアーティスト。1985年に《肖像(ゴッホ)》でデビューして以来、一貫して「私とは何か」という問いに取り組んできた。 「森村泰昌 レンブラント

    森村泰昌が問う日本人としての「私」。原美術館で「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」開幕
  • ミュージアムは「文化のハブ」になれるのか? ICOMが問い直す「博物館」の定義

    ミュージアムは「文化のハブ」になれるのか? ICOMが問い直す「博物館」の定義国立京都国際会館で開催中の第25回ICOM(国際博物館会議)京都大会。その2日目に行われたプレナリー・セッション「ICOM博物館定義の再考」では、ミュージアムの理想的な姿が語られた。 ミュージアムの理想的な姿を強く訴えかける──そんなセッションが、ICOM(国際博物館会議)京都大会で行われた。 「ICOM博物館定義の再考」と題されたセッションは、今回の大会で大きな焦点となっている「Museum(ミュージアム)」の定義の見直しに関するもの。博物館の定義・展望・可能性委員会(MDPP)の委員長を務めるジェッテ・サンダールがモデレーターとなり、6人のスピーカーが登壇した。 ICOMは今大会で、ICOM規約にある「博物館」の定義を45年ぶりに大幅改正することを目指しており、その案は以下の通りとなっている。 博物館は、過

    ミュージアムは「文化のハブ」になれるのか? ICOMが問い直す「博物館」の定義
  • 現代の作家は「ジェンダー」に応答できているか? 美術家・黒瀬陽平インタビュー シリーズ:ジェンダーフリーは可能か?(7)

    現代の作家は「ジェンダー」に応答できているか? 美術家・黒瀬陽平インタビュー シリーズ:ジェンダーフリーは可能か?(7)美術手帖では、全11回のシリーズ「ジェンダーフリーは可能か?」として、日の美術界でのジェンダーバランスのデータ、歴史を整理。そして、美術関係者のインタビューや論考を通して、これからあるべき「ジェンダーフリー(固定的な性別による役割分担にとらわれず、男女が平等に、自らの能力を生かして自由に行動・生活できること)」のための展望を示していく。第7回では、カオス*ラウンジの代表であり、「ゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校」で5年にわたり講師を務め、アーティスト育成のための指導を行ってきた黒瀬陽平に話を聞いた。 ※編集部注:黒瀬陽平はカオス*ラウンジ 新芸術校の事業において、アシスタントスタッフへのハラスメント行為が発覚。被害者が詳細を告発する事態となった。こうした自体は深刻なも

    現代の作家は「ジェンダー」に応答できているか? 美術家・黒瀬陽平インタビュー シリーズ:ジェンダーフリーは可能か?(7)
  • アンディ・ウォーホルの大回顧展が京都市京セラ美術館(京都市美術館)で開催へ。リニューアル・オープン後初の海外展

    1960年代のニューヨークで「ポップ・アート」という新たな定義を生み出したアンディ・ウォーホル。今回、その大回顧展 「ANDY WARHOL KYOTO / アンディ・ウォーホル・キョウト」が開催される。 会場となる京都市京セラ美術館は、京都市美術館から名称を改め、現在改修工事が進行。展は、その際に増設される新館 「東山キューブ」での開催となり、同館のリニューアル後最初の海外展だ。会期は2020年9月19日~21年1月3日。 展は、ウォーホル美術財団公式美術館であるアンディ・ウォーホル美術館の所蔵作品のみで構成。ウォーホルがイラストレーターとして活躍していた50年代の初期作品をはじめ、60年代に制作された「死と惨事」シリーズに代表される象徴的なキャンバス作品、映画テレビ番組などの記録映像、注文絵画としてのセレブリティのポートレイト、そして宗教画を参照した晩年の作品など約200点が一堂

    アンディ・ウォーホルの大回顧展が京都市京セラ美術館(京都市美術館)で開催へ。リニューアル・オープン後初の海外展
  • 仙厓への愛にあふれた個人コレクションを一挙公開。福岡市美術館で見る画業の初期から晩年、日用品まで

    動物や人物などを描いたユーモラスな禅画で知られる仙厓義梵(1750~1837)。日最初の禅寺・聖福寺の住職を務め、親しみやすい書画で禅の教えをわかりやすく伝えたことから「博多の仙厓さん」として慕われてきた。 そのため福岡・博多では、地元の文化人や実業家による優れた仙厓コレクションが形成。そのひとつである「小西コレクション」は証券会社の経営者・小西友次郎が収集し、その子息・小西昭一より2016年に福岡市美術館に寄贈されたもの。これを記念し、同館で「仙厓―小西コレクション」展が開催される。 仙厓義梵筆 蜆子和尚図仙厓義梵作 鳩形香合 小西コレクションの全容を示す初の機会となる展。最大の特徴は、全55点におよぶ収集品の幅広さだ。展示されるのはその画業の初期から晩年までをたどる作品のほか、茶器や文房具などの日用品。謹直なスタイルの禅画や緩やかな筆致で描かれた動物たちを楽しみながら、仙厓をこよな

    仙厓への愛にあふれた個人コレクションを一挙公開。福岡市美術館で見る画業の初期から晩年、日用品まで
  • 「バウハウス100年映画祭」をチェック。選りすぐりのドキュメンタリー6作品が全国の劇場で上映へ

    「バウハウス100年映画祭」をチェック。選りすぐりのドキュメンタリー6作品が全国の劇場で上映へ今年100周年を迎えるドイツの芸術学校・バウハウス。これを記念し、渋谷のユーロスペースを皮切りに全国の劇場で「バウハウス100年映画祭」が開催される。選りすぐりのドキュメンタリーによる4プログラム・全6作品をお見逃しなく。 モダニズムのパイオニアとして建築、デザイン、写真など様々な分野に衝撃を与えたバウハウス。その創設から100年を記念し、渋谷のユーロスペースを皮切りに「バウハウス100年映画祭」が開催される。 バウハウスは1919年、第1時世界大戦後のドイツに誕生した学校。芸術と技術の新たな統合を目指し、建築家のヴァルター・グロピウスによって創設された。 独自の教育システムをつくり上げ、ヨゼフ・アルバースやマルセル・ブロイヤーなどの才能を生み出したバウハウスだったが、ナチスの迫害を受けわずか14

    「バウハウス100年映画祭」をチェック。選りすぐりのドキュメンタリー6作品が全国の劇場で上映へ
  • 見ることで対象に触れるために。 画家・伊庭靖子 インタビュー

    果実や寝具、器などをモチーフに、静謐で写実的な絵画を手がけてきた画家・伊庭靖子。自身にとって10年ぶり、東京の美術館では初となる個展「伊庭靖子展 まなざしのあわい」が、東京都美術館で開催中だ。立体視を用いた映像作品など初の試みも多く展示される展で、伊庭は何を見せようとしているのか。批評家の菅原伸也が聞いた。 聞き手・構成=菅原伸也 ポートレイト撮影=加治枝里子 ━━東京都美術館での「伊庭靖子展 まなざしのあわい」は、神奈川県立近代美術館鎌倉館での展示以来約10年ぶりの大規模な個展となります。最初に今回の展示について説明していただけますか? 10年前は初めての大規模な展示で、それまでの仕事を網羅するようにほぼ時代順に展示し、やってきたことを一堂に見せるというかたちでした。この美術館は展示室がわりと個性的で複数あるので、面白い使い方ができないかなと考えました。あと、10年前の個展の後は次の展

    見ることで対象に触れるために。 画家・伊庭靖子 インタビュー