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ブックマーク / fr-toen.cocolog-nifty.com (8)

  • 第333回:TPP交渉の透明化と著作権の権利制限の拡充を唱える国連の報告 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    去年、2014年12月24日に文化的権利分野における特別報告官であるファリーダ・シャヘード氏が国連人権理事会に提出した、著作権政策と科学及び文化への権利に関する報告(doc)が国連人権高等弁務官事務所のホームページで公開されている。この報告は今のところ国内外で大きな反響を呼んでいないようだが、非常に興味深い内容を含んでいるので、今回はこの報告のことを取り上げたい。 この報告(doc) の要約には、以下のように書かれている。(以下、全て翻訳は拙訳。) The Special Rapporteur in the field of cultural rights, Farida Shaheed, submits the present report in accordance with Human Rights Council resolution 19/6. In the present re

    第333回:TPP交渉の透明化と著作権の権利制限の拡充を唱える国連の報告 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
  • 第310回:イギリスの著作権法改正案(私的複製の拡充、パロディのための権利制限の創設など) - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    今現在特許法等の改正案と著作権法改正案が国会にかかっており、それぞれ衆参の片方を通過しているという状況の中、オバマ米大統領来日を控えてTPP交渉の行方が最も気がかりなのだが、日米交渉の具体的内容はどうにも分からないので、今回は第285回の続きということでイギリスで国会に提出された著作権法改正案の内容について簡単に紹介しておきたい。 イギリスの権利制限に関する法改正もかなり長い時間がかかっているが、このように国会に法改正案が提出されたことでその動きが止まっていなかったことが分かったのは喜ばしい。その中身は、私的複製関連、引用・パロディ関連、障害者関連、研究・教育図書館関連、行政機関関連と多岐にわたるが、ここでは、特に気になる私的複製関連とパロディ関連について具体的条文がどうなったかということを見て行く。(イギリス政府のリリース、イギリス知的財産庁のリリース、current.ndl.go.j

    第310回:イギリスの著作権法改正案(私的複製の拡充、パロディのための権利制限の創設など) - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
  • 第282回:ダウンロード犯罪化施行(2012年10月1日)以降、インターネット利用にあたって気をつけておくべきこと〜冤罪や詐欺の被害者とならないために〜 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    第282回:ダウンロード犯罪化施行(2012年10月1日)以降、インターネット利用にあたって気をつけておくべきこと〜冤罪や詐欺の被害者とならないために〜 9月6日の衆議院会議で海賊版対策条約(ACTA)が可決され、残念ながら質的な問題点についての議論が何らされないまま日におけるACTAの批准が決まった。国内法的にどうこうという話はすぐには何もないだろうが、世界的に見て注目度の高いこの問題で、日は無様に世界に恥を晒した。 ACTAについても言いたいことはまだまだあるが、10月1日のダウンロード犯罪化施行まで後1週間しかない中で、文化庁のHPに掲載されているQ&Aを読んでも、質問主意書への政府回答(第281回参照)を読んでも、レコード業界団体が中心となって作った宣伝ページを読んでも、警察庁の通達(国民の生活が第一のはたともこ議員のツイートまたは森ゆう子議員のブログ記事参照)を読んでも、

    第282回:ダウンロード犯罪化施行(2012年10月1日)以降、インターネット利用にあたって気をつけておくべきこと〜冤罪や詐欺の被害者とならないために〜 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
  • 第281回:森ゆうこ議員・はたともこ議員提出の違法ダウンロード刑事罰化に関する質問主意書への政府回答の転載 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    この8月2日に国民の生活が第一の森ゆうこ議員・はたともこ議員が参議院で提出した違法ダウンロード刑事罰化(ダウンロード犯罪化)に関する質問主意書(pdf版)に対する政府答弁書(pdf)が8月10日付で返って来ている。 どのような法律であれ成立して終わりということはなく、成立した後も濫用されないよう地道に運用を監視して行くこと、必要な見直しを求めて行くことが重要であり、政局迷走の中でこのような質問主意書を提出して下さった両議員と関係者の皆様には心から感謝したい。 政府の答弁書はほとんど回答になっていないが、回答になっていないことから見えて来ることもあるので、ここで質問主意書と答弁書の回答を一問一答形式に直して転載して行きたいと思う。 まず、質問主意書の前文は以下の通りである。ダウンロード犯罪化に関する問題意識としてこれ以上追加することはないだろう。 今国会成立の著作権法の一部を改正する法律にお

    第281回:森ゆうこ議員・はたともこ議員提出の違法ダウンロード刑事罰化に関する質問主意書への政府回答の転載 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
  • 第260回:ダウンロードは著作権法上合法のままであるべきとするスイス政府の報告書 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    自公がダウンロード犯罪化法案を次期通常国会に提出する方針というロクでもないニュースもある中(時事通信のネット記事参照)、スイス政府が、さらなる著作権規制の強化をしないこととする報告書をまとめたということが話題になっているので、今回は、このスイスの話を紹介しておきたいと思う。 まず、スイスの法務・警察省の2011年11月30日のリリースには、以下のように書かれている。(いつも通り、以下の翻訳は拙訳。) Urheberrechtsverletzungen im Internet: Der bestehende rechtliche Rahmen genugt Bern. Das Internet hat die Nutzung von Musik, Filmen und Computerspielen fundamental verandert. Auf das kulturelle Scha

    第260回:ダウンロードは著作権法上合法のままであるべきとするスイス政府の報告書 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
  • 第68回:情報に対する法規制の不可能性 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    規制の一般論については、第46回にも書いたのだが、文化庁のダウンロード違法化、総務省のB-CAS不正機器規制・情報通信法・フィルタリング原則化、警察庁の出会い系サイト規制、政府・自民党他の児童ポルノの単純所持規制・有害サイト規制(読売新聞、中日新聞などによると自民党も規制強化案を作っているようである。)と、ここ最近の規制推進の動きを見るにつけ、政官業に巣くう規制虫の寄生推進運動はあまりにも目に余るので、さらに補足の記事を書いておきたいと思う。 このようにインターネットに対して無意味あるいは危険な規制強化案が続々と出てくること自体、今の政官業の政策担当者に情報・表現・文化そのものに対する理解が完全に欠けていることを示している。だが、彼らが何をどうしようが、情報そのものを規制することは最後不可能であり、どんな情報であれ、一部の人間による恣意的な基準で情報・表現・文化を統制することなど絶対にあっ

    第68回:情報に対する法規制の不可能性 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
  • 第57回:著作権管理団体の功罪 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    前回に少し書いた通り、著作権管理団体(権利者団体と同義で使われることも多いが、著作権管理をしているからと言って権利者皆が団体に所属している必要は実はなく、権利者が参加している団体だからと言って著作権管理をしているとは限らない。)による杓子定規の権利行使と利用許諾が昔から問題にされており、そしてこれからも問題にされて行くことだろうが、このような杓子定規の著作権運用も、単に経済効率だけを考えれば一概に非難できないので、このような権利の集中管理が、著作物の利用の円滑化にも貢献してきたところがあったことはまず認めておかなくてはならない。少なくとも、それなりの資力を持ち、まともなコンプライアンスを行う企業にとっては、ある特定の分野の著作権の権利処理コストを包括的に事業の中にビルドインできることは有り難いことでありこそすれ、特に非難することではないに違いない。 では、何故、今、JASRACを筆頭とす

    第57回:著作権管理団体の功罪 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
  • 第52回:コピーフリー文化の重要性 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言

    今日、文化庁で、今期最後の私的録音録画小委員会が開催され、ダウンロード違法化問題も含めて、私的録音録画関係のとりまとめが先送りになったとネット記事(internet watchの記事、ITmediaの記事)でも報道されている。 結論が先送りになり、またパブコメなりを出す機会があると予想されるのは良いことだが、次のとりまとめに向け、文化庁と権利者団体が、こぞって「複製=対価」の世界のみが文化の発展に寄与するという間違い以外の何物でもない観念による国民への洗脳を強化する恐れが強い以上、それ以外の世界も今まで常に大きな存在であったことを、そして、それ以外の世界の方こそ今広がりつつある世界であることを、あらゆるところで示す必要がある。「複製=対価」の世界も勿論あっても良いだろうが、このルールが「複製=フリー」の世界にまで強制され、全てが「複製=対価」で塗りつぶされることは文化にとって極めて有害であ

    第52回:コピーフリー文化の重要性 - 無名の一知財政策ウォッチャーの独言
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