この秋、平塚市美術館にて「大正・昭和のモダニスト 蕗谷虹児展」が開催されます。 蕗谷虹児「秋の声(『少女倶楽部』第3巻第10号口絵原画)」1925年 蕗谷虹児記念館蔵 蕗谷虹児(ふきやこうじ 1898-1979)は大正時代から昭和時代にかけて少女雑誌の表紙絵や挿絵にモダンな女性像を発表して人気を博した画家です。 1913年に日本画家を目指して故郷・新潟から上京した蕗谷。ほどなくして竹久夢二の紹介で少女雑誌の挿絵を描くようになると、またたく間に時代の寵児となりました。 蕗谷虹児「睡蓮の夢(『睡蓮の夢』原画)」1924年 蕗谷虹児記念館蔵 1925年には本格的に絵を学ぶためにパリに留学し、サロン入選や個展の開催により、画家として活動していくことに自信を深めます。 しかし、1929年に生活のために志半ばで帰国。その後は再び少女雑誌の仕事を手がけ、1930年代にかけてモダンな女性像により人気の絶頂