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ブックマーク / www.cyzo.com (63)

  • ポルトガル商人に毎年1000人が海外へ売られた!『大航海時代の日本人奴隷』著者が踏み込んだキリシタン史のタブー

    ポルトガル商人に毎年1000人が海外へ売られた!『大航海時代の日人奴隷』著者が踏み込んだキリシタン史のタブー 写真:Werner Forman/Universal Images Group/Getty Images ルシオ・デ・ソウザ/岡美穂子著『大航海時代の日人奴隷 増補新版』(中公選書)は、書名の通り、大航海時代まっただ中の16世紀――日では戦国時代――に、多くの日人がポルトガル商人たちによって世界各地へ奴隷として売られていたことの実証研究をまとめたものである。旧版は好評を得て5刷と広く読まれたが、増補新版ではイエズス会の日人奴隷取引とのかかわりや、秀吉の朝鮮出兵によって長崎市場が朝鮮人奴隷だらけになったことなどに関する研究を補章として加え、旧版以上に驚くべき内容となっている。 東京大学大学院情報学環(史料編纂所兼任)の岡美穂子准教授に、この時代の日/日人の奴隷貿易につい

    ポルトガル商人に毎年1000人が海外へ売られた!『大航海時代の日本人奴隷』著者が踏み込んだキリシタン史のタブー
  • なぜTUBEは“爽やか”なのか 80~90年代のサウンド探求と「バレアリックなスタジアムロック」

    ビート&アンビエント・プロデューサー/プレイリスターのTOMCさんが音楽家ならではの観点から、アーティストの知られざる魅力を読み解き、名作を深堀りしていく連載〈ALT View〉。今回は、夏の定番となるヒットを数々生んだTUBEについて、その国民的なイメージの背景にある80~90年代の音楽的な探求について解説していただきます。 TUBEのサウンドが持つアンビエント~バレアリック的な側面 TUBE 2017年の秋、Twitter(現・X)上の一部の音楽好きの間で「TUBEとブライアン・イーノ」に関するミーム(おもしろ動画)が流行した。 これは、TUBEが代表曲「あー夏休み」(‘90)を熱唱するテレビ出演映像を使ったもので、音声だけが、アンビエント音楽家であるブライアン・イーノの「Music for Airports 1/2」(‘78)という楽曲に差し替えられている。抑制されたピアノとコーラ

    なぜTUBEは“爽やか”なのか 80~90年代のサウンド探求と「バレアリックなスタジアムロック」
  • イ・ランの生命を担保にする(反)社会実験-2 - 日刊サイゾー

    韓国と日、そして音楽・文学・映画などさまざまな表現分野を横断するアーティスト、イ・ラン。8月上旬には、待望の新曲「ある名前を持った人の一日を想像してみる」を、ザ・フォーク...

    イ・ランの生命を担保にする(反)社会実験-2 - 日刊サイゾー
  • 山岳映画『アルピニスト』と『神々の山嶺』同日公開 狂気以上の“映画館で見る価値”

    C)2021 Red Bull Media House. All Rights Reserved. まるで示し合わせたかのような「同日公開」だ。何がって、ドキュメンタリー映画『アルピニスト』と、アニメ映画『神々の山嶺(いただき)』のことである。 この「断崖絶壁や過酷な環境に挑む登山家もの」という大きな共通点がある2作品が、7月8日より公開されているのだ。今の時期にぴったりの涼しくなれる内容であるし、何より映画としてのクオリティがとてつもなく高いので、幅広い世代におすすめしたい。 それぞれ全く異なる「クレイジー」だが「それだけじゃない」登山家へのアプローチがされた内容でもあるので、その「違い」を楽しむために合わせて観てみるのもおすすめだ。さらなる魅力を記していこう。 『アルピニスト』:一歩間違えば死ぬ挑戦で、大切なものを手にする若き天才の物語 C)2021 Red Bull Media Ho

    山岳映画『アルピニスト』と『神々の山嶺』同日公開 狂気以上の“映画館で見る価値”
  • シティポップとしてのB’z――B’zと山下達郎をつなぐ“グルーヴ”とは

    B’z(写真/GettyImagesより) 2021年現在、多くの人がイメージするB’zの音楽性は“ロック”あるいは“ハードロック”的なものだろう。加えて、最初期にはTM NETWORKの系譜に連なるダンサブルなポップスを披露していたことも、少しでもB’z史を掘り下げたことがある方ならご存知のはずだ。 そうした彼らのキャリアの中で見過ごされがちな印象があるのが、’90年代後半までしばしば見られた、R&Bやソウル/ファンク/AORなどを踏襲した音楽性である。特にB’zのデビューから最初の10年間の音楽的変遷を見守り続けたファンにとっては、忘れがたい名曲がいくつも浮かぶのではないだろうか。昨今のシティポップやヨットロック(Yacht Rock:日国外におけるAOR的音楽の総称)の世界的流行を鑑みても、もっと光が当たってしかるべき側面だと感じる。 折しも、そうした音楽性を色濃く反映したミニアル

    シティポップとしてのB’z――B’zと山下達郎をつなぐ“グルーヴ”とは
  • ハロプロもAKBも地下ドルも…アイドルとフェミニズムは矛盾しない! “主体的”なアイドルであることの尊さ【研究者・高橋幸さんインタビュー】

    Getty Imagesより 隣国・韓国ではBLACK PINK、MAMAMOOをはじめ「ガールクラッシュ」という男性目線の“女性らしさ”から逸脱した力強い女性グループのムーブメントが起こっていますが、多くはいまだ「偶像化・客体化された」アイドル像が残っています。ファンとしても、彼女たちを応援したい一方で、葛藤を抱える場面に出くわすことも。 これは、これからのアイドル文化を心地よく受容するために、フェミニズムの言葉や解釈を借りて、どのように推しを応援していけばよいのか、アイドルにとってどんな考えが味方になるのか、アイドルフェミニズムの可能性を考える企画です。 お話を聞くのは、武蔵大学非常勤講師の高橋幸(たかはし・ゆき)さん。現代の「ポストフェミニズム」を専門に研究されています。 「アイドルフェミニズムは矛盾しない」と、高橋さん。アイドルやファンに大切な気づきを教えてくださいました。 後

    ハロプロもAKBも地下ドルも…アイドルとフェミニズムは矛盾しない! “主体的”なアイドルであることの尊さ【研究者・高橋幸さんインタビュー】
  • 「死ぬまで食べても2500円」サイゼリヤの“多幸感”を歌う韓国のアーティスト、イ・ラン インタビュー

    Photo by Yeri Hong 「死ぬまでべても2500円」「ワインください/デキャンタください/いやマグナムで」――韓国に暮らし、日のカルチャーシーンでも活躍するシンガー・ソングライターでアーティスト、イ・ランの楽曲「I Saizeriya U」では、そんなフレーズが歌われている。 2016年に発表されたこの曲を、最近改めてよく聴きたいと感じるようになった。新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動や人々の消費活動に大きな制約がかかり、飲店の営業時間短縮やテイクアウト形式の定着など、外様式にも大きな変化がみられている。だからこそ、「I Saizeriya U」という曲が内包する“外でべるという体験が与える幸福感”に触れてみたくなったからなのではないかと思う。 誰もが一度は行ったことがあるであろうイタリアンレストラン・サイゼリヤ。そこで過ごす幸せな時間を歌う「I Saize

    「死ぬまで食べても2500円」サイゼリヤの“多幸感”を歌う韓国のアーティスト、イ・ラン インタビュー
  • 殺人虎を素手で倒す! 低予算&ベタでもケレン味で魅せる中国映画『タイガーハンター 水滸外伝』

    ──劇場か、配信か。映画の公開形態はこのどちらかに偏りつつあるが、その中間が存在していることを忘れてはならない。YouTubeやVODで観られる劇場未公開の傑作をライター・加藤よしきが熱烈レビュー! © 2020 Tencent. All Rights Reserved. 人間は猿である。たまたま脳ミソが大きく、道具を使うことができたから、地球の生態系の頂点に立てた。そして今現在でも道具がなければ、人間は地球では弱者であろう。ニホンザルにも勝てるか怪しいし、まして大型肉獣には勝てるわけもない。猿は虎には勝てない、これこそ自然の摂理である。だからこそ、人は素手で獣を制する物語に憧れるのだ。 熊、ライオン、虎……多くの英雄たちが猛獣を制してきた。『空手バカ一代』で大山倍達は猛牛と戦い、『ワンピース』のルフィは近海の主であるデッカい魚を殴り倒した。野性を生身で制する、これぞ真の英雄の証である。

    殺人虎を素手で倒す! 低予算&ベタでもケレン味で魅せる中国映画『タイガーハンター 水滸外伝』
  • ブラックミュージックが世界を席巻する理由 差別、文化、神への信仰…識者が推す「ラップ現代史選書」|日刊サイゾー

    ヒットチャートをにぎわすヒップホップ/ラップが、日常に溶け込んだ形はほかにもある。表立って語らることがないため見過ごされがちだが、ヒップホップにおける宗教的表現の類いがそれだ。ギャングスタ・ラッパーは教会から厳しい批判を受けてきたが、中には普段からキリストの頭部をかたどった“ジーザス・ピース”なるチェーンをぶら下げるだけでなく、リリックで神や天国、さらにはイエス・キリストに言及する者も多く存在する。一方で、80年代初頭には、キリスト教徒によってクリスチャン・ラップ/ゴスペル・ラップが誕生した。日基督教団阿倍野教会の牧師、そして神学者である山下壮起氏による『ヒップホップ・レザレクション―ラップ・ミュージックとキリスト教』【6】(発売は7月25日を予定)は、ヒップホップの担い手であるアフリカアメリカ人における宗教観をテーマにした画期的な著書。アフリカアメリカ人の宗教史を紐解きながら、キリ

    ブラックミュージックが世界を席巻する理由 差別、文化、神への信仰…識者が推す「ラップ現代史選書」|日刊サイゾー
  • ヒット曲なしでも23枚ものアルバムをリリース!! ザ・コレクターズ加藤ひさしが語る32年間の軌跡|日刊サイゾー

    「大ヒットがなかったから、逆にバンドが続いたのかもしれない」。ザ・コレクターズの加藤ひさしが32年間に及ぶバンド活動の秘密を語った。 ザ・コレクターズは不思議なバンドだ。1987年にメジャーデビューして以来、アルバムを出すたびに「最高傑作」と称され、ライブは高く評価されてきた。そんな彼らが初めて日武道館ライブを成功させたのが、バンド結成から31年目となる2017年だった。遅咲きの苦労人と普通なら呼びたくなるところだが、ザ・コレクターズはポップな世界をいつも軽快に歌い、エネルギッシュな演奏を続けてきた。武道館ライブという祭りを終え、次のアクションが注目されていたザ・コレクターズだが、彼らが選んだのはドキュメンタリー映画だった。35年の歴史を終えることになったライブハウス「新宿JAM」を舞台にした映画『THE COLLECTORS~さらば青春の新宿JAM~』の公開を前に、ザ・コレクターズのボ

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  • バブリーダンスの次はこれが来る!? 原宿を騒がす謎の集団「ケケノコ族」を直撃!|日刊サイゾー

    撮影=尾藤能暢 1980年代に原宿の歩行者天国で一世を風靡した「竹の子族」からインスパイアされ、リライトしてリバイバルした、竹の子族ならぬ「ケケノコ族」だ。 見た目は似ているものの、不良・暴走族的な文化の流れをくんでいた「竹の子族」とは違い、文化系全開&不思議ちゃんな雰囲気をビンビンに放つ「ケケノコ族」とは何者なのか!? ケケノコ族・族長のケケ・ヒサツネさんと、サブリーダーであるK・エニシ・旭莉さん、そしてメンバーのみんなに話を聞いた。 ■いつの時代にも、こういう格好をしたいっていう人は絶対いる ――世代的に、まったく竹の子族リアルタイム世代ではないと思いますけど、やり始めたきっかけは? ヒサツネ サブリーダーのエニシと竹下通りを歩いていたら、「ブティック竹の子」っていう、異様な雰囲気を醸し出しているお店が目についたんです。調べてみたら、竹の子族の発祥となったお店なんですよね。それで竹の子

    バブリーダンスの次はこれが来る!? 原宿を騒がす謎の集団「ケケノコ族」を直撃!|日刊サイゾー
  • オウム騒動の渦中にいた学者と、ポスト・オウム世代の学者が感じた「サリン事件」を生んだ空気感|日刊サイゾー

    新年早々、オウム真理教の元幹部で、特別手配されていた平田信容疑者が出頭したというニュースは記憶に新しいところ。そもそもオウム真理教がかかわった一連の事件の裁判は昨年11月に終了し、世間の注目点は、麻原彰晃の死刑執行時期に移っていたが、平田の出頭で状況は大きく変わりそうだ。 世紀をまたいで、再び熱を帯びてきたオウム問題。そこで今回は、地下鉄サリン事件当時、メディアで活発な言論活動を行っていた宗教学者の島田裕巳氏と、島田氏と同じく東京大学宗教学研究室出身で、宗教学の後継世代として、昨年『オウム真理教の精神史』(春秋社)を上梓した宗教学者の大田俊寛氏の対談を実施。2人には、あらためてオウム真理教の一連の事件の総括、そして世代間の事件への認識の違いなどについて語ってもらった(対談は、平田出頭前の12月下旬に収録された)。オウム騒動の渦中にいた宗教学者と、ポスト・オウム世代ともいえる気鋭の宗教学者の

    オウム騒動の渦中にいた学者と、ポスト・オウム世代の学者が感じた「サリン事件」を生んだ空気感|日刊サイゾー
  • 「東京ビッグサイト問題」完全に手詰まりの中で探る改善策の行方……日本展示会協会が解決に向けて開催した集会の空気

    「これは決起集会なのか?」 「シャンシャンで終わらせるだけだろう」 「ビールでも振る舞って帰す気じゃないのか」 参加した関連業者からは、さまざまな不安の入り交じった声が聞こえてきた。 2020年東京オリンピック・パラリンピックが原因の東京ビッグサイト使用制限問題。ギリギリまで打開策を探っている日展示会協会が5月29日に開催した「ビッグサイト問題」に関する議論・要望・意見交換会」。集まった500人余りの展示会主催者と関連業者の顔は、決して明るくはなかった。 東京五輪にあたって東京ビッグサイトがメディアセンターとして利用されるために、同施設でのイベント開催が不可能になる。そんな問題が浮上したのは15年のことだ。 以来、主催者を中心に組織される日展示会協会は、東京都などに改善策を要求。東京ビッグサイトで開催される、さまざまな展示会が主たる業務になっているディスプレイ業や印刷業者など関連業者に

    「東京ビッグサイト問題」完全に手詰まりの中で探る改善策の行方……日本展示会協会が解決に向けて開催した集会の空気
  • “団地の給水塔”の地位向上を目指す「日本給水党」党首に会ってきた

    私は大阪・中津にある自費出版専門書店「シカク」(http://uguilab.com/shikaku/)の店員をしているのだが、店を代表するロングセラーのひとつに『ポケット版「団地の給水塔」図鑑』がある。 青空を背景に建つ、不思議な造形をした建築物が表紙になっているで、団地に併設された「給水塔」ばかりを撮影し、タイプ別に分類・解説している。 団地の給水塔と聞いて「ああ、あれのことか」とイメージができる人って、どれぐらいいるだろうか? ちなみに私は、実際に目にしたことはほとんどなく、20年近く前に一度、東京郊外の町を歩いていて、突如として近未来的な形のタワーのようなものが目の前に現れて驚愕した記憶がある。このによると、あれは「とっくり型」の給水塔だったようだ。 著者は「日給水党党首」であるUCさん。彼は以前、当コーナーで紹介した「ドムドム連合協会」(参照記事)ならびに、団地愛好家集

    “団地の給水塔”の地位向上を目指す「日本給水党」党首に会ってきた
  • 片渕須直監督インタビュー - 日刊サイゾー

    11月12日、ようやくアニメーション映画『この世界の片隅に』(原作/こうの史代)が全国公開を迎える。 最初に制作発表がなされたのは、2012年の8月。しかし、企画は遅々として進まなかった。 事態がガラリと変わったのは、制作発表から2年半後の15年3月だった。クラウドファンディングによる資金調達が始まると、わずか9日間で当初の目標額2,000万円に到達。最終的には、3,374人の支援者が総額3,622万4,000円を出資する国内最高金額を記録した。 こうして同6月には製作委員会も発足。さらに、今年8月には予告と共に、主役である「すずさん」の声を、7月に芸名を新たにするなど動向が注目されていた女優・のんが担当することも発表され、『この世界の片隅に』のタイトルは、多くのメディアが取り上げるに至った。 ■クラウドファンディングが作品にもたらしたもの ──WEBアニメスタイルで連載してきたコラム『

    片渕須直監督インタビュー - 日刊サイゾー
  • ヒールから主役へ、そして壮絶な死……誰もが“感情移入”した「刺客」ライスシャワー

    「競馬」というのは、もちろん馬が競走する競技であり、馬に人間が思い描く「競走」の意志があるかどうかは定かではなく、それは経済動物を扱う関係者にとって永遠のテーマでもある。 ただ、長い競馬の歴史の中で、彼らがどう考えても「レースに臨んでいる」としか思えない瞬間がたくさんあった。90年代のオグリキャップやトウカイテイオー、最近でもブエナビスタやオルフェーヴルなど、人間の意志が乗り移ったようなレースをする馬は確かに存在するのが現実だ。だからこそ「感情移入」することで感動が生まれ、だからこそ長期にわたり人気を保持しているのである。 “感情移入”というくくりでいえば、ライスシャワーという馬も、多くのファンの琴線に触れた馬だったといえる。ライスシャワーの生涯は、最初から最後までドラマ尽くしだった。 北海道登別市のユートピア牧場で、1989年に産声を上げたライスシャワー。漆黒の馬体、小柄ながらも人間の指

    ヒールから主役へ、そして壮絶な死……誰もが“感情移入”した「刺客」ライスシャワー
  • これは真実なのか、虚構なのか?『山田孝之の東京都北区赤羽』であぶり出される「己」

    いったい僕は、何を見ているんだろう? 『山田孝之の東京都北区赤羽』(テレビ東京系)を見ていると、そんな疑問がどうしても湧いてくる。原作には清野とおるの漫画作品『東京都北区赤羽』『ウヒョッ! 東京都北区赤羽』がクレジットされているし、これまでドラマ作品を放送してきた枠だし、「主演」は山田孝之だから、おそらくドラマなのだろう。だが、どう見ても、普通のドラマではない。なにしろ、原作漫画の作者であり、主人公であるはずの清野とおる人がマスク姿で、なぜかミニチュアホースを連れて、主演の山田孝之と一緒に画面の中で普通にしゃべっているのだから。 『山田孝之の東京都北区赤羽』は、山田孝之の映画撮影風景から始まる。『己斬り』と題された時代映画である。監督は、『天然コケッコー』で報知映画賞最優秀監督賞を最年少で受賞した山下敦弘。山田演じる主人公が、一番の悪は自分だということに気づき、「死に様こそ生き様」と刀で

    これは真実なのか、虚構なのか?『山田孝之の東京都北区赤羽』であぶり出される「己」
  • 話題の音楽サービスは二極化? 「iTunes Match」VS「Spotify」日本戦がついに開幕か

    アップルのiCloudを利用した音楽サービス「iTunes Match」の日語版が、5月2日にスタートした。米国では3年前からあるサービスで、日での利用料金は年間3,980円となる。 「iTunes Match」の特長は、ユーザーが持っている楽曲をiCloudで預かってくれる点。ネットにつながっていれば、PCやスマホなどすべての端末で音楽を楽しめるようになる。従来でも、PC音楽を取り込み、個別の端末と同期すれば可能だったが、その手間がなくなるのだ。加えてユニークなのが、ユーザーがCDから取り込んだ音楽まで対象になる点。これまでレンタルCDなどを利用してiTunesに取り込んだ楽曲も、iCloudにアップロードできるのだ。とはいえ、ここまでなら他のクラウドサービスだけでも実現できるかもしれない。「iTunes Match」で注目を集めているのが、取り込んだ楽曲のマッチング機能。ユーザー

    話題の音楽サービスは二極化? 「iTunes Match」VS「Spotify」日本戦がついに開幕か
  • 韓国現代史・最大のタブー 済州島4.3事件から考える、「被害者」と「加害者」の不確かな境界線

    韓国で唯一の世界自然遺産・済州島。その美しい島には、年間1000万人を超える観光客が訪れる。だが、その絶景からは想像つかないような大量虐殺事件が起こったという“負の歴史”については、あまり知られていない。 済州島4.3事件――。1948年4月3日から1954年9月21日まで、済州島を舞台に繰り広げられた大量虐殺事件のことだ。 第二次世界大戦終了後、朝鮮半島は北側をソ連が、南側をアメリカが統治していた。アメリカ統治下の朝鮮半島南部では“単独選挙”が行われようとしていたが、済州島民はデモを起こしてそれに反対。1947年3月には、島民に対して警察が発砲し、6人が死亡する事件が起きた。 以降、島民と警察は感情的に対立。特に共産主義政党である南朝鮮労働党は、反警察活動を組織的に展開して、1948年4月3日に警察署を襲撃した。事態が深刻化すると、土から送り込まれた鎮圧部隊が討伐を開始。鎮圧部隊は“ア

    韓国現代史・最大のタブー 済州島4.3事件から考える、「被害者」と「加害者」の不確かな境界線
  • 鴨南蛮の中身はアヒル? 消費者庁によるメニュー表示厳格化に、食品業界から抵抗の声

    近く、シャケ弁当が世の中から姿を消すことになるかもしれない。 相次ぐ品の虚偽表示問題を受け、消費者庁は昨年12月、飲店のメニュー表示のガイドライン案をまとめた。それによると、これまで慣習的だったシャケ弁当や寿司ネタのサーモンにニジマスを使用することや、ロブスターを伊勢エビとしてメニュー表示することは「景品表示法上、問題」としている。このまま施行されれば、シャケ弁当はニジマス弁当として販売されることになる。 しかし、これに対して異を唱えているのは外産業界だ。消費者庁は1月27日、このガイドライン案に関する意見交換会を設けたが、外産業界側の出席者からは、「材の具体的な名前をすべて表示することは現実的ではない」「(すでに浸透している名称を)表示できなくなると、消費者を混乱させる」など、現状維持を望む声が相次いだ。「正直が一番」とは限らないというわけだ。 ガイドライン案で指摘されているも

    鴨南蛮の中身はアヒル? 消費者庁によるメニュー表示厳格化に、食品業界から抵抗の声