東京では夏の盆踊りシーズンを迎えると、盆踊り会場から「東京音頭」が聞こえてきます。2023年8月は「東京音頭」が誕生してから90周年を迎えます。これほど都民に長く愛された音頭はとても珍しいです。 しかし、1932(昭和7)年の「丸の内音頭」が翌年に「東京音頭」へと発展したこと、「東京音頭」を替歌にした音頭が続出したことなど、「東京音頭」の歴史については知られていません。「東京音頭」が大ヒットすると、各レコード会社も音頭を発売し、それとカップリングで多くの行進曲を量産しました。その後に地域振興の博覧会の宣伝歌として音頭が作られました。 本講演では、「東京音頭」の誕生と影響をはじめ、その後の音頭の歴史に大きな存在となったことを紹介します。