暴力による報復の連鎖をテーマにした映画『アジアの純真』が、10月15日から東京・新宿K's Cinemaほか全国で公開される。 同作は、日本人のチンピラに姉を虐殺された孤独で勝ち気な在日朝鮮人の少女と、その殺害現場で見て見ぬ振りをしてしまった気弱な日本人高校生を主人公に据えた作品。北朝鮮への反発感情が渦巻く2002年の日本を舞台に、怒りに駆られた少女と少年が旧日本軍の毒ガスを手にし、テロリストになるというあらすじだ。少女役を『ピストルオペラ』『誰も知らない』などに出演した韓英恵、少年役を『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』などで知られる笠井しげが演じている。 監督は、プロデューサーとして映画『ピストルオペラ』『オペレッタ狸御殿』で、鈴木清順作品を手掛けた片嶋一貴。脚本は、片嶋と同じく若松孝二監督に師事していた井上淳一が担当。井上は同作について「9.11以降、世界が直面する最も大きな問題であ