読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ 行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。冬休み目前、今度は廃墟専門カメラマンの撮影助手を務めることになった。しかし、向かった先でミイラ化した死体を発見! しかもそれが、長年行方が知れなかった雇い主の母親だというから……。この発見を契機に、崩れ落ちそうなその廃墟で、次々と人が死んでいく。著者渾身のシリーズ第三弾。新作書き下ろし長編。 これはシリーズで一番良かった。 表紙絵はこんなのだけど、内容は密室殺人に加え、死体が館を動き回ったり宙に浮いたりするという不可能犯罪の連発です。どれも関係者の目の前で不可能犯罪が演出されており好感触です。おまけに舞台はクローズドサークル! アルバイトのうまい話から殺人事件へ巻き込まれていく展開に、強引さを感じたのは前作同様
スペインで父親が失踪してから5年、父親を探しに行くための資金作りの次なるバイトは、廃墟を撮影するカメラマン瑞姫の助手。「2日で5万円」に釣られたものの、危険を伴う撮影に同行してすっかり怯える美波が親友の直海とともに連れて来られた廃墟は、瑞姫の実家で、12年前に母親が失踪を遂げた家だとのことでした。ですが、瑞姫の兄らも合流したその家で、瑞姫の記憶のままの母の服装で、まるで地面から這い出してきたかのような異様なミイラを発見した上に、外界とここを繋ぐ唯一の「橋が落ちた」と告げられ・・・。 クローズド・サークルものですから、限られた容疑者の中で犯人の目星は割と簡単につきますし、物理トリックも拍子抜け、と思いきや、最後で上手い具合にひっくり返す演出は、再開されたシリーズへの著者の意気込みを感じさせる意欲的なものと言えるでしょう。 さらに、主人公美波の失踪した父親探しにも進展が見え、シリーズとしても今
読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ 行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。そのバイト先で高額の借金を負うハメになり困惑していたところ、「寝ているだけで一晩五千円」というバイトが舞い込んだ。喜び勇んで引き受けたら殺人事件に巻き込まれて…。怖がりだけど、一途で健気な美波が奮闘する、ライトな本格ミステリ。期待のシリーズ第一弾!短編「たった、二十九分の誘拐」も収録。 2001年に富士見ミステリー文庫から出た『激アルバイター・美波の事件簿 天使が開けた密室』の創元文庫版です。表題長編のほかに短編の「たった、二十九分の誘拐」がついていてお得です。 東京創元社がヘッドハンティング(?)したようで、来年2月には同社から書き下ろしのシリーズ最新作『砂の城の殺人』が出るそうです。 ライトノベルなので非常
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