ドローンはもともと、軍事利用を念頭に開発された武器である。それがいまや、誰でもどこでも買える玩具として流通したり、ビジネスの道具としても積極的に活用され始めたりしている。ドローンが最も力を発揮するのは、「モノの配達」ではなく「データの取得」である。そして、ドローンの自動運転技術が確立され、地球の完全なるデータ化が実現するという革命が起きた時、そこには巨大な市場が生まれる。『ワイアード』誌の元編集長であり、ドローン製造企業のCEOを務めるクリス・アンダーソンは、そう主張する。本稿では、日々進化を遂げる「ドローン・エコノミー」が、ビジネスにいかなる変化をもたらすかが示される。 『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』2018年1月号より、1週間の期間限定で全文をお届けする。 ドローン技術がもたらす 破壊的イノベーション 筆者のオフィスのすぐ近所に工事現場がある。朝一番にそこから聞こえ