東京電力福島第1原発事故で当時の東電経営陣3人を「起訴相当」と判断した31日公表の東京第5検察審査会の議決は、 勝俣恒久 (かつまた・つねひさ) 元会長の安全管理意識の甘さを厳しく批判し「重要な点は知らなかった」との言い分を一蹴した。 東京地検は今後、勝俣元会長ら起訴相当の3人と「不起訴不当」の1人について、業務上過失致死傷容疑で再捜査する。再び不起訴になっても、検審の再審査で今回起訴相当だった3人に起訴すべきだとの議決が出ると、強制起訴される。 検審は、勝俣元会長が新潟県中越沖地震(2007年)による原発停止を受けた会議で津波のリスクを議論した可能性が高いとし、「最高責任者として各部署に対応策を取らせることが可能だった」と指摘。「重要な点は知らなかった」との主張は「資料を見る限り信用できない」と取り合わなかった。 武藤栄 (むとう・さかえ) 元副社長と 武黒一郎 (たけくろ・いちろう)
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