清谷信一(軍事ジャーナリスト) 執筆記事|プロフィール|Website|Twitter 海上自衛隊はシーレーン防衛(注1)を長年主たる任務のひとつとしてきた。だが、戦時にエネルギーや食料などを運ぶシーレーンはフィクションであり、存在しない。最近の話題になっている集団安全保障の問題でもこのシーレーンの件があまり議論の的になっていないが、極めて不思議だ。 言うまでもないが、我が国は貿易に拠っている。工業製品を輸出し、その原料は勿論生活に必要なエネルギーも食料も輸入している。戦時に貿易ができなければ大問題だ。海自がシーレーン防衛を主たる任務に据えるのは当然のことだ。 しかし、そもそも我が国には戦時に守る対象となる自国の商船隊が存在しないのだ。日本商船は1980年に8825隻、3901万tだったが2011年には4164隻(主として内航船)、1536万tに減り、日本船籍の外航船は2013年6月でわず
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