現在ではコンピュータに付き物のマウスですが、30年以上前には非常に珍しいものでした。今では想像するのも難しいですが、当時はキーボードによるコマンド入力が基本でした。一般消費者に向けてコンピュータを普及させるにあたって、誰もが気軽に操作できるマウスも大きな役割を担いましたが、その方向性を決定づけるのにスティーブ・ジョブズ氏が一役買ったことはあまり知られていません。 コンピュータを一般的なものにするための鍵 電話と同じように、コンピュータが世の中を変える革命的な製品として大衆に受け容れられることを疑わなかったスティーブ・ジョブズ氏ですが、彼がそのための「鍵」の1つと考えていたのがマウスでした。 もともとマウスは1967年の時点で、すでにダグラス・エンゲルバート氏が開発して特許「ディスプレイシステムのためのX-Y位置インジケーター」を取得していました。しかし、1980年代になっても一般的でなかっ