北村紗衣編『共感覚から見えるもの−アートと科学を彩る五感の世界』(勉誠出版、2016)がとうとう刊行されました! 勉誠出版のサイトはこちら。 共感覚はひとつの刺激から二つ以上の感覚が発生する現象です。たとえば音に色が見えるとか、言葉に味がするとかです。生まれつきこういう感覚システムを持っている人がおり、私は文字に色が見える共感覚者です。たぶんこのブログを読んでいる人にもそこそこの数はいるんじゃないかなと思います。医学的な現象でオカルトとか超能力とは一切関係ありません。そんなに日常的に困ることはないですが、たまに共感覚のせいでちょっと混乱するというようなこともないわけではありません。 序論は共感覚についての研究史で、私が人文・芸術分野における共感覚のとらえ方の変化を書いております(これはほぼ『共感覚の地平』のアップデート版なんで、そんなに新鮮味は無いです)。科学研究についてもう一本序論があり