(前回よりつづく) 大学人にとって2019年度の終わりから2020年度の始まりは,大学の歴史上後世まで語り継がれる年度になろう。卒業式は取りやめ,入学式も中止となった。皆が集い,口角泡をとばして議論することに価値を置いていた教育の場が閉鎖された。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためである。 世界の感染者はおよそ417万人で死者は28万人以上,国内の感染者はおよそ1万5千人で死者は600人以上(本稿執筆5月12日時点)と無機質に報じられているが,この数字の一つひとつに悲劇があり心が痛む。東京都の小池百合子知事は大型連休明けまでを「ステイホーム週間」と名付けた。 こうした非常時に大学のトップはどのようなメッセージを発しているのであろうか。日本看護系大学協議会283加盟校のウェブサイトをサーチして,メッセージ性のある「学長のメッセージ」56件を読んだ。学長のメッセージには,新型コロナウイルス感染
![学長はかく語りき | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8a4dff8a9e522297397c704998bf26eb76ca2858/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.igaku-shoin.co.jp%2Fpackages%2Figaku_shoin%2Fthemes%2Figaku_shoin%2Fassets%2Fimages%2Figakushoin_paper.png)