「聡太ロス」の長いトンネルを抜けてみると、そこには将棋界の新しい景色が広がっていました。 コロナ禍により2か月弱ほど対局から遠ざかっていた藤井聡太七段(17歳)。6月に入って復帰するやいなや、すさまじい対局ラッシュの中、目の覚めるような快進撃を続けます。 復帰後の6月2日には棋聖戦準決勝、4日には挑戦者決定戦を勝って棋聖挑戦権獲得。史上最年少タイトル挑戦者として臨んだ8日の棋聖戦五番勝負第1局では先勝。13日の王位戦リーグ最終戦にも勝って5戦全勝で白組優勝。 瞬く内にいろいろなことが起こりました。将棋ファンの皆さんも、ビクトリーロードを疾走していく藤井七段の姿を目で追うだけでも大変ではないでしょうか。 藤井七段の強さは以前から、誰の目にも明らかでした。そしてこうしてまた新たに結果を出されてみると、将棋界の景色もわずか半月で、ずいぶんと変わったように見えます。 さて、そんな怒涛の日々の中。6