■公文書をネット公開 日本近現代史に関する公文書をみんなで訳し、みんなで使う-。自国の歴史を身近に感じてもらおうと、都内の中小企業経営者や大学院生ら有志7人が5日、公文書現代文訳プロジェクトを立ち上げた。黒船来航から昭和末期までの歴史的な公文書の現代文訳をネット上で無料公開するというユニークな事業で、8月の公開に向け着々と準備を進めている。(花房壮) ◇ プロジェクトを担うのは5日に設立登記された一般社団法人「近現代史データバンク」(東京)。有志7人は20~60代の男女で、いずれも歴史の専門家ではない。半年前から構想を練ってきた代表理事の1人で、出版企画会社を営む及川正稔さん(55)は「さまざまな解釈がある近現代史の真実を知るには、自ら史料にあたり、自らの頭で考えることが必要だと思った」と話す。 プロジェクトには日本近現代史研究を牽引(けんいん)してきた伊藤隆・東大名誉教授が顧問となってい