神戸港など関西と九州を結ぶカーフェリーの利用が好調だ。乗り場にはトラックの行列ができ、運転手用の船室は満員状態。背景には人手不足に悩む陸運業界の働き方改革があり、運転手が休息できるフェリー利用が重宝されているとみられる。「海の高速道路利用」の広がりに、フェリー各社も新造船を投入するなど需要取り込みに力を注ぐ。(段 貴則) 神戸・六甲アイランド、大分行き「フェリーさんふらわあ」の乗り場は平日夕方近くになると、乗船待ちの大型トラックであふれ始める。奈良から大分へ向かう運転手の男性(45)は「休息できるし、交通事故も防げるから、会社もフェリーを使うよう指示している」。軽油やガソリンの値上がりで「フェリーを利用してもコストがあまり変わらなくなった」と話す。 フェリーさんふらわあ(神戸市)によると、トラックなど物流関連の利用が約65%を占め、関連の客室は常に満室状態という。そのため、大型トラック(1