半導体関連の人材不足が問題となる中、九州工業大学マイクロ化総合技術センター(福岡県飯塚市)の社会人向け講座が好評だ。 半導体デバイスの製作を体験する実習に加え、ビデオ会議を利用した遠隔でのセミナーも用意。日本の大手半導体メーカーが新人研修で利用するなど、専門教育の需要をうまく取り込んでいる。 講座で用いるのは、同センターが研究用として約30年前に導入した古い製造ライン。ほとんど有効活用されず、近年まで半ば「死蔵状態」と化していたものだ。用途開発によって輝きを取り戻し、現在は大学側に貴重な外部収入をもたらす。 同センターによると、年間1億円ほどかかる施設のランニングコストを、数年以内にセミナーの受講料や設備の使用料ですべて賄えるようになるという。大学の資産を社会に還元し世に貢献することで、自らの食い扶持も確保する。そんな一石二鳥の取り組みに迫った。 「手動の作業」が教育には最適 「1998年
![九州工業大の「旧式半導体製造ライン」が再び輝く](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d1c87ba1ae68c46ab79d49a598b7e5bb236a956f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fc%2F1%2F1200w%2Fimg_c1abe2630618cd3a4c745d034a207aa3824739.jpg)