【ワシントン=黒見周平】米大統領選で、共和党指名候補となることが確定した不動産王ドナルド・トランプ氏(69)は9日、自ら唱えているイスラム教徒の一時入国禁止案に関し、ロンドン市長に当選したイスラム教徒のサディク・カーン氏は「例外とする」と述べた。 米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。 トランプ氏はカーン氏の当選について、「彼が立派に仕事をするのなら、素晴らしいことだ」と指摘。「何事にも例外はある」と述べ、自身が大統領に就任した場合、カーン氏の入国は妨げない考えを示した。 カーン氏は米タイム誌に対し、トランプ氏の政策を踏まえ、米国を訪問できない恐れに懸念を示しており、トランプ氏も配慮を示したものとみられる。 トランプ氏はテロ対策のため、入国審査方法を再検討するまでの間、イスラム教徒を全面的に入国禁止にすべきだと訴えており、4月27日の外交政策に関する演説にも盛り込んだ。