茨城大の安藤寿男教授(大学院理工学研究科)と北海道大の研究チームは、茨城県北茨城市の五浦(いづら)海岸の周辺に約1650万年前、大規模な油田・ガス田があったことを解明したと発表した。現在も茨城沖に天然ガスや原油が埋蔵している可能性があり、今後の地下資源探索の進展が期待される。研究成果は英国の科学誌に掲載された。(篠崎理) 五浦海岸には奇岩が広がり、近代日本美術の発展に大きく貢献した岡倉天心の旧宅などがあることから、国の登録記念物となっている。 研究チームは岩の塊と岩の小さな空洞に残された微量なガスの成分(水素、メタン、エタン、二酸化炭素など)を分析。ガスから検出された炭素や水素は熱せられて生成されたメタンガスと酷似していた。 それらの分析結果から、岩を構成するほとんどの成分が、地下深部の熱によって生成したメタンガスから成ることが分かった。 地下深くにガス田があり、そこから生成されたメタンガ