政府の南極地域観測統合推進本部は30日、来年12月に南極に向かう第66次観測隊の隊長を東京大大気海洋研究所の原田尚美教授(56)に決めた。女性が隊長に選ばれるのは初めて。副隊長は気象庁の藤田建氏(53)。 原田教授は第60次隊で女性初の副隊長を務めるなど観測隊に過去2回参加した。専門は生物地球化学。30日の推進本部会合後に「南極が置かれている状況を一般の人に知ってほしい」と語り、地球温暖化に関するデータ収集に意欲を示した。 推進本部は、第63次隊が昭和基地から約10キロ南の海域で発見した島を「オングルガルテン沖の島」と命名することも明らかにした。 来月24日に日本を出発する第65次隊は、7人を追加するなどして80人編成とした。他に学校教員など20人も同行する。オーストラリアで観測船「しらせ」に乗船して昭和基地に向かう。基地付近への接岸は12月下旬。