「マーク・ターナーのホーンのサウンドは見紛いようがない。暖かく、深い優しさをたたえ、甘たるくなく、まさにこれぞ誘惑の味がする」 ブラッド・メルドー (『In This World』 ライナーノーツより) テナーサックスはともすると〈たくましい〉〈豪快〉といった男性的なイメージが先行しがちな楽器だ。しかしテナー・タイタンの称号が与えられたテナーマンでも、時としてハッとさせられるような繊細で知的なプレイをすることを忘れてはいけない。また、レスター・ヤングに始まりウォーン・マーシュ、スタン・ゲッツ、ジョー・ロヴァーノたちが受け継いできたクール・テナーの系譜――彼らが重視したのはドライヴ感よりも浮遊感、大胆さよりもニュアンスだった――は90年代以降あらためて評価されているスタイルだ。今回紹介するマーク・ターナー(65年生まれ、テナーサックス)はそのマーシュやロヴァーノらの語法を継承・発展させ、クー
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