『現代の詩人 7 茨木のり子』には、代表的な詩以外に、4篇の散文が載っている。 その一つに、「美しい言葉とは」と題した文章がある。 読み始める前に、その課題を私自身に投げかけ、私ならなんと答えるだろうと、まず考えてみた。 老化した頭には、これぞという主張もうまくまとまらないまま、詩人の考え方にすがる思いで、提示された内容を読んでしまった。自分では、うまく言えないことを、さすがに詩人は私の心の底の方にある思いを、うまく代弁してくれたかの如く、次のように書いている。ポイントだけ、まとめておくことにする。 第一に、その人なりの発見を持った言葉は美しいと思う。どんな些細なことであっても。 第二に、正確な言葉は美しい。正確さへのせめて近似値に近づこうとしている言葉は美しい。研究論文であっても、描写であっても、認識であっても。 第三に、体験の組織化ということがある。これは人間の言葉を、言葉たらしめる一
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