国連の生物多様性条約・第10回会議(COP10)が終わった。最終の追い上げ報道からすると案外いけるかもしれないとも思ったが、実際にABS(Access and Benefit Sharing:遺伝子資源へのアクセスと利益配分)議定書ができたらしいと知ると、それはそれで驚きの感もある。どういう交渉があったか知らないが、たいしたものだ。議定書はこれからはNAGOYAと呼ばれることになり、KYOTOに並ぶだろう。 生態系保全目標の通称「愛知ターゲット」の採択については実効性についてはどうかと疑問に思うが、どちらかというときれい事でまとまりやすい。これに対してABSのは実利が関わってくるだけに厳しいものがあるだろうと見ていた。もっとも南米などの参加国ではすでに国内法でABSを整備しているので、それらを空言としないためになんらかの国際的な基盤は必要になる。それなりのご事情もあっただろう。 実際にどの