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書評に関するilyaのブックマーク (10)

  • ポピュラー音楽に関わるすべての人にとっての必読書 栗原裕一郎の『誰が音楽をタダにした?』評

    ミュージシャンからリスナーまで、ポピュラー音楽というものになにがしか関わっているすべての人にとって必読書であると申し上げてよいのではないかと思います。 「巨大産業をぶっ潰した男たち」と副題に添えられていることからわかるとおり、タイトルである『誰が音楽をタダにした?』の「誰」が指し示しているのは、比喩的な犯人ではない。つまりこの手の話にありがちな「mp3が」とか「インターネットが」とか「ナップスターが」といった具合の技術や状況や環境が漠然とした犯人としてあげられているのでは、ない。 「誰」はきわめて具体的に指名されている。主犯は3人だ。 mp3という技術を生み出したエンジニア、カールハインツ・ブランデンブルク。 1990年代以降現在まで世界の音楽業界の頂点に立ち続けているエグゼクティブ、ダグ・モリス。 そして、ノースカロライナ州キングスマウンテンという片田舎のCD工場で働いていた作業員デル・

    ポピュラー音楽に関わるすべての人にとっての必読書 栗原裕一郎の『誰が音楽をタダにした?』評
    ilya
    ilya 2017/05/19
    2016.12.10
  • 『外来種は本当に悪者か?―新しい野生』(フレッド・ピアス/草思社)の書評二態 | フライの雑誌社

    今スゴく売れている欄でも紹介した『外来種は当に悪者か?―新しい野生』(フレッド・ピアス/草思社)の、書評二態。 一つ目は、特定非営利活動法人よこはま里山研究所NORAさんのウェブサイトから。 …外来種=悪/在来種=善という図式で 自然保護を考えている人には受け入れがたい事実が多く含まれている。 多くの自然好きの人がこの善悪二分法を採用する背景には、 次のような考え方がある。 すなわち、在来種は長い生物進化の道程をたどってきたのであるから、 生息している場所とは切り離せない関係にある。 そこに、外来種が「侵入」すると、在来種が駆逐されたり、 在来種と交雑して遺伝子が汚染されたりするから、悪いという考えだ。 … 著者の主張は明快だ。 しかも、優秀な科学ジャーナリストのようで、 主張を裏付けるデータをきちんと取り、その参照先を細かく記しているから、 自分で検証することも可能だ。 保全生態

    『外来種は本当に悪者か?―新しい野生』(フレッド・ピアス/草思社)の書評二態 | フライの雑誌社
    ilya
    ilya 2016/09/19
  • 書評

    ilya
    ilya 2015/02/23
  • Socius_書評『社会問題の社会学』

    紹介と書評 中河伸俊『社会問題の社会学――構築主義アプローチの新展開』 初出 『大原社会問題研究所雑誌』第497号(2000年4月)90-95ページ。 社会問題の理論へ 書は、社会構築主義的社会問題論の第一人者である中河伸俊氏によって1990年代後半に公表された研究を集大成したものである。書き下ろしを含む最新の社会問題論である。一見コンパクトなに見えるけれども、内容はかなり厚く、濃い。構成は、理論的議論が事例研究をサンドイッチする形になっており、個別事例の分析に焦点があるというより、むしろ事例研究によって理論を検証しようとする指向性が強い。その意味で、有害図書問題などの詳細な具体的分析が多くを占めるにもかかわらず、基的に理論色の強い研究書である。 じつは私が書に惹かれるのも、ひとえにこの理論指向にある。というのも、最近にわかに「社会問題」にかかわる仕事がふえ、具体的問題について判断

    ilya
    ilya 2014/05/16
  •  「女が男を厳しく選ぶ理由」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    女が男を厳しく選ぶ理由(わけ) 作者: アラン・S・ミラー/サトシ・カナザワ,伊藤和子出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ発売日: 2007/07/28メディア: ハードカバー購入: 3人 クリック: 42回この商品を含むブログ (8件) を見る 性淘汰や配偶関係にかかるまじめな進化心理学の啓蒙書は,日では,しばしば,あたかも軽い恋愛指南書のような形で翻訳出版される.書もまさにそういう体裁だ.の予想売れ行きを考えるとまあそういうことなのかもしれないが,やはりその辺の恋愛指南書だと思われるのも大変不幸なことではないだろうか. さて書はなかなか特徴の多いだ.まず書は共著という形をとっている.もともと北海道大学で教鞭をとっていたミラー博士のアイデアに基づいて書はカナザワ博士との共著として構想される.しかし最初の草稿の一部ができた段階でミラー博士はなくなり,その後カナザワ博

     「女が男を厳しく選ぶ理由」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    ilya
    ilya 2013/09/19
  • 由良君美のつづき - qfwfqの水に流して Una pietra sopra

    平凡社ライブラリー版『椿説泰西浪漫派文学談義』が刊行された。カバー装画はブレイクの「エルサレム」。平凡社ライブラリーのシリーズにしっくりと馴染んでいる。慶賀の至り。 原の青土社版(1972年刊)は縦長の四六変型判で、透明の合成樹脂カバーに書名・著者名・イラストレーションが印刷された、いま見ても洒落た装丁・造だった(装・長尾信)*1。ライブラリー版は青土社増補版(1983年刊)を底としたもので、増補版のカバーもブレイク(「ヨブ記挿画集」)を使っていた。 平凡社ライブラリー版には巻頭に若かりし頃(三十代か)の著者のポートレートが掲げてある(セクスィー部長沢村一樹ふうのイケメン)。帯の「すこしイギリス文学を面白いものにしてみよう」という文句は、書巻頭のことば。つまり、雑誌連載第一回目「類比の森の殺人」のイントロなのだが、これが旧套の英文学界に投げかけられた、いかに挑発的な文句であったか

  • 『なめらかな社会とその敵』を読む - 内田樹の研究室

    鈴木健さんの『なめらかな社会とその敵』を読み終わる。 発売当日から読み出したけれど、いろいろ締め切りや講演やらイベントが立て込んで、ようやく読了。 名著だと思う。 タイトルを借用したカール・ポパーの『開かれた社会とその敵』に手触りが似ている。 数理的な思考による社会システム論であるが、「ロジカルに正しいことを言っていれば、いずれ真理は全体化するのだから、読みやすさなどというものは考慮しない」というタイプの科学的厳密主義とは無縁である。 とにかく読んで、理解して、同意して、一緒に「なめらかな社会」を創り出さないか、という著者からの「懇請」がじわじわと伝わってくる。 数式がぞろぞろと続くページも、著者は私の袖を握ってはなさない。 「意味わかんないよ」 と私が愚痴っても、 「あとちょっとでまた数式のないページにたどり着くから、読むのやめないで!」 とフレンドリーな笑顔を絶やさない。 「苦労人なん

    ilya
    ilya 2013/02/14
  • 笠井『新版テロルの現象学』:左翼運動を清算するといいつつ未練を残し、アニメに逃げた本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    新版 テロルの現象学――観念批判論序説 作者:笠井 潔発売日: 2013/01/31メディア: 単行 はじめに しばらく前にちょっと嫌みなことを書いて、やっと編を読みました。あー、そういえばこんな話だったねー、と思うと同時に、正直いって現代的な価値があるだとは思わなかった。笠井一人が、自分だけのために必要としていた整理でしかなく、それを他人が共有すべき必然性は特にないと思ったのだ。それは昔もそう思ったし(たとえばこのオローク『ろくでもない人生』あとがきを参照)そして、いままた読んで、なおさらその思いを強くした。 いやそれどころか、書は自分がやろうとしたいちばん根のところをごまかして、自分が批判したその枠組みにまさにすっぽりはまりこんでいると思う。今回、新版になってついたとんでもなく長くて混乱した増補は、まさにそのごまかしを隠しきれなくなった結果だ。久々に手に取って、ぼくはそう思っ

    笠井『新版テロルの現象学』:左翼運動を清算するといいつつ未練を残し、アニメに逃げた本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ilya
    ilya 2013/02/10
    2013-02-06
  • で、結局ブルマーはなぜ消えたのか? - rna fragments

    気分がすぐれないのだけど、これだけは返事しておいたほうがいい気がしたので。 ブクマコメントより: バックラッシュ批判のためなら相手の性的嗜好はキモいからと嗤っていいのか 「バックラッシュ批判のため」に「性的嗜好」を「嗤った」わけではないです。ていうか僕もブルマ好きですが。『ブルマーはなぜ消えたのか』は純粋におもしろおかしかったのでおもしろおかしく紹介したわけですが、何がどう面白かったのかを解題するというのは無粋な話であり、しかしながら僕もかなり無粋な人ですので、やってみましょう。 まず前提として、性的指向(この場合は嗜好の方がいいんだろうか?)そのものは自由ですし、人に迷惑がかからない範囲で自由に発散すればいいのです。しかし、元々性的な意味合いのない日常的なシーンに無闇に欲情するのはみっともないし、相手に失礼です。 フェチシズムというのは、社会的な文脈に関わらず記号に機械的に反応するところ

    で、結局ブルマーはなぜ消えたのか? - rna fragments
    ilya
    ilya 2012/11/26
  • 吉田編『変貌する聖徳太子』:聖徳太子信仰の変遷を描いて、それにともなう日本人の宗教観や聖人観を探ったおもしろい論文集 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    変貌する聖徳太子 日人は聖徳太子をどのように信仰してきたか 作者: 吉田一彦出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2011/12/08メディア: 単行購入: 4人 クリック: 243回この商品を含むブログ (2件) を見る 専門家が集まった論文集というのは、その業界の関心事だけに集中してそこから外への視点を持っていないために部外者が読むと歯がゆい思いをすることが多いんだけれど、これはそういうのがなくて非常にありがたい。 書は聖徳太子自体についての研究ではなく、その後いろんな聖徳太子にまつわる伝承(もちろん多くはインチキ)が日各地に登場したのを調べている。 論文的なものはほとんどが、事実関係を淡々と書いて、こんなことがわかりました、というもの。ネタが聖徳太子というおなじみのものなので、まあそうした事実関係だけでもそれなりにおもしろいし、「へえ、こんな変な伝承があったのか!」という驚きも

    吉田編『変貌する聖徳太子』:聖徳太子信仰の変遷を描いて、それにともなう日本人の宗教観や聖人観を探ったおもしろい論文集 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ilya
    ilya 2012/07/06
    2012-06-28「序文はちゃんと論文を位置づけると同時に、そのすべてを概観して、こうしたものを見ることに何の意味があるのか、という話をきちんと説明してくれている」
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