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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (13)

  • 浜田宏一イェール大学名誉教授の主張を理解するためのブックガイド

    ネットに転がっている動画、音声、インタビューの断面だけを消費して、浜田宏一先生(だけではなくすべての論者)の主張を理解している気になっていると、とんだ誤解の罠にはまることになる。そしてその種の罠にはまる人間ほど、いったん罠に陥り誤解に染まるとそれを訂正するすべに乏しい。そしてだんだんとわけのわからないトンデモと無知の世界の主になる。そんな無知のモンスターになることを避けるために、書籍ベースで以下に浜田宏一先生の主張を手軽に読めるものを紹介します。ぜひ読んでください。 浜田宏一先生の最新の金融政策を基軸にした経済政策論が読めるのが以下(『激論 マイナス金利政策』)アベノミクスの成果、金融政策の転換とその効果が目覚ましいことを簡潔に発言している。マネタリズムの世界観が日経済を20年の停滞から救った、ヘリコプターマネーもモデルから出てくる、とのことです。まだ発売前ですがぜひご一読のほどを。 激

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    ilya
    ilya 2016/11/21
  • 佐々木惣一の「生活権」と鈴木義男の「生存権導入の貢献」周辺のメモ

    倉山満さんの『帝国憲法の真実』を読んでて、そこに佐々木惣一についての紹介がありいろいろ調べたり、また前から気になっていた憲法の制定過程(特に生存権に関わる問題)を調べている。以下はネット用のメモ。 国立国会図書館が作成したこの「日国憲法の誕生」はとてもいい資料集にもなっている。憲法問題に興味ある人は参照したらどうでしょう。 http://www.ndl.go.jp/constitution/index.html ここの佐々木惣一の憲法私案も掲載されている。佐々木惣一の帝国憲法改正案にある「生活権」をどう解釈するのか、専門が違うので不案内だが、まだ研究が始まったばかりなのかな? 遠藤美奈「佐々木惣一の「人間必需ノ生活」権―「幻の」帝国憲法改正案における最低生活保障への権利」http://www.seinan-gu.ac.jp/jura/home04/pdf/430304/430304end

    佐々木惣一の「生活権」と鈴木義男の「生存権導入の貢献」周辺のメモ
    ilya
    ilya 2015/09/05
  • 梶谷懐『日本と中国、「脱近代」の誘惑』

    梶谷さんから頂戴しました。ありがとうございます。いい意味でも悪い意味でも梶谷さんらしい著作です。個人的には類似の中国経済・社会をテーマにした『「壁と卵」の現代中国論』の方がわかりやすい内容でした。今回のは、特に柄谷行人の思想を批判的に検討し、その「否定神学」的なものとして定義されている、柄谷の「アジア的なもの」の問題性をみていくという書の書き出しは、当に必要なのかな、とまず思いました。 また日中国で「右派」と「左派」の位置づけが違うという指摘は参考になるのですが、実際にこの「右派」と「左派」の対立は、戦前の日でも良く見られたもので現代中国独自というよりも僕にはなじみ深い世界に思えます(書では批判的に扱われている松尾匡さんの『新しい左翼入門』はこの戦前の日的対立にも丁寧にフォローがあります。それもあってか書の松尾批判はあまり丁寧なものには思えませんでした)。ちなみに「左派」に

    梶谷懐『日本と中国、「脱近代」の誘惑』
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    ilya 2015/06/26
  • 紙屋高雪『“町内会”は義務ですか?~コミュニティと自由の実践~』

    身近でありながら、人によって関心の度合いがとても違う組織が、「町内会」だろう。回覧板をまわしたり、町内会費を納めたり、時には地域のお祭りやバザーなどに関係するなど都会に住んでいてもわりと親しい組織だ。しかし書はこの町内会がもっとディープで、また日社会の興味ある縮図であることを示している。題名で「町内会は義務ですか?」と書かれているが、さすがに義務ではないだろう、と思い込んでいたが、まさか最高裁までもつれて義務ではないのが法的に「確定」したとは思わなかった。その意味では書は題名だけで十分に読者の関心と驚きを誘うことに成功している。 書はUR(都市再生機構)の賃貸団地の町内会会長をひょんなことから引き受けた著者の経験談をベースにしている。特に面白さ(著者の体験ではしんどさ?)が加速していくのは、校区(地方自治体組織と町内会との間にある中間組織的なもの)の代表たちとの軋轢の描写、従来の町

    紙屋高雪『“町内会”は義務ですか?~コミュニティと自由の実践~』
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    ilya 2014/10/10
  • ケインズを知りたい人のためのブックガイド

    ケインズは複雑な人だ。だが彼の著作を読むと知的に刺激をうけるのも確か。ここではケインズの業績を知るための入門書から、ケインズ自身の読みやすい著作、そして最後に時論にケインズを活用するにはどうしたらいいのか、それを考えるための何冊かのも紹介する。 ケインズの全体像を見据えた読みやすい入門書は、僕は三冊あげたい。吉川洋、早坂忠、それに福岡正夫氏のものだ。さらに平井峻顕氏のも加えておく。 ケインズ―時代と経済学 (ちくま新書) 作者: 吉川洋出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1995/06/01メディア: 新書購入: 12人 クリック: 297回この商品を含むブログ (23件) を見るケインズ 作者: 福岡正夫出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 1997/05メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見るケインズ―文明の可能性を求めて (中公新書 207) 作者: 早坂忠

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    ilya 2013/11/24
  • 竹中平蔵氏の国土強靭化についての見解

    きわめてまっとうな主張だと思う。 竹中平蔵のポリシー・スクール 8月16日 “国土強靭化政策”をどう受け止める?http://www.jcer.or.jp/column/takenaka/index392.html 改めて公共投資のあり方を根的に問う理由として、投資額削減の中で今後の更新投資が十分行われうるか、懸念が出てきたことがあげられる。日はすでに大きな公的資ストックを有しており、それを維持するためだけでも今後多額の投資が必要になる。国土交通省によると、2029年の時点で建設後50年以上経過する社会資の割合は道路・橋で51%、港湾岸壁で48%になるという。従来通りの維持管理・更新をする場合、2037年には必要な更新投資額が投資総額を上回る計算になるという。その意味で、長期的な公共投資戦略が求められている次期を迎えている。残念ながら現状の国土強靭化政策には、上記のような意味での厳

    竹中平蔵氏の国土強靭化についての見解
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    ilya 2012/10/24
  • 安全保障と韓国問題を経済学的に真面目に語る(さくらじ#53 田中秀臣の逆襲!?~真面目な俺 編)

    最後は番組崩壊? 安全保障や軍備に関わる経済学的な考察を展望できるように話ました。ご覧ください。 番組で言及した書籍や資料は下にリンク。 ニコニコ動画 http://www.nicovideo.jp/watch/1349407498 Youtube 浜田宏一先生の戦略代替と戦略的補完についての考察は下記の著作に。 来世紀への軍縮と安全保障のプログラム―ECAAR第3回シンポジウム議事録 作者: 服部彰出版社/メーカー: 多賀出版発売日: 1996/10メディア: 単行この商品を含むブログを見る 92年に保守系の論客と政治家のコラボの成果 共同研究「冷戦以後」 作者: 中曽根康弘,村上泰亮,佐藤誠三郎,西部邁出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1992/01メディア: 単行 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る 60年代の日戦争経済学の貢献 軍縮の経済学 (19

    安全保障と韓国問題を経済学的に真面目に語る(さくらじ#53 田中秀臣の逆襲!?~真面目な俺 編)
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    ilya 2012/10/24
    2012-10-05
  • 日本の防衛力の劣化と尖閣諸島などの紛争の可能性(『日本建替論』再読)

    ご批判の多い(笑)チャンネル桜への出演で一番期待したのは、常々思っていた「日がこのまま停滞したら日という国土と国民をちゃんと防衛できるんだろうか」という疑問へのヒントを得ることができるのではないか、というものだった。この疑問をチャンネル桜の何回かでた討論でぶつけると、やはり多くの人は共通した懸念を持っていた。 このことをいま思い出したのは、自分が『日建替論』(こののもともとの座談会は昨年10月に行われていた)の中で、この問題を強調していたことを、今日うけた取材者からあらためて注意喚起されたからだ。 麻木 暴動が起こるという形じゃなくて、たとえば「下流い」なんて言葉もありますが、失業者が生活保護者に襲いかかるとか、何かそういう非常にぎすぎすした犯罪が増えるとか。 田村 個別の犯罪は増えていますね。犯罪と自殺が増えている。 田中 デフレになってから自殺は増えていますよね。いわゆる人身

    日本の防衛力の劣化と尖閣諸島などの紛争の可能性(『日本建替論』再読)
    ilya
    ilya 2012/09/06
    2012-09-04
  • 長岡義幸『マンガはなぜ規制されるのか』

    書は題名通りにマンガをめぐる規制を戦後の歴史的経験から今日の論争(いわゆる「非実在青少年」問題)まで俯瞰した上で、基的に僕なりの区分で表現すると、「モラルによって表現の自由を制限すべきと考える人たち」と「表現の自由への公的介入は基的に認めないと考える人たち」との対立が鮮明に描かれている。書の立場は後者にあるといっていいだろう。 まず議論を整理するためにデフォルトを設定しておこう (A)すべての人は選択を自らの意思で行いそしてその結果も自ら引き受ける この(A)にはここでいわれている「人」が合理的な主体であり、つまりはその「人」は自分が利用できる情報をすべて活用して意思決定をしているということが前提にされている。その選択が合理的に行われているのであればその結果にその合理的主体が責任を負うことも正当化される。なぜなら選択の結果も彼が選択を行った時点で利用できる情報の中に含まれているから

    ilya
    ilya 2012/08/24
    2010-11-19
  • 居神浩「ノンエリート大学生に伝えるべきこと──「マージナル大学」の社会的意義」 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    ようやくネットで全文が読めるようになったのでご紹介。問題意識は僕もまったく共有する。ここで居神氏のいう「マージナル大学」とは、僕の『偏差値40から良い会社に入る方法』でいえば「非就職コア層」が多く所属する私立大学を多く指す概念である。「層」で見るか、「大学」でみるかの違いはある。 「マージナル大学」といっても多様性があることは著者も十分に指摘している。この論説では特に以下の諸点が注目されている。 大学が受験者の選抜機能を維持していた時代には,認識の発達(それは例えば受験学力に置き換えることも可能であろう)の点におても,関係の発達(これは最近流行の「コミュニケーション能力」に近似されるか)の点においても,同一集団のなかの平均以上の層のみから学生を入学させることができた。ところが選抜機能が弱まるにつれ,しだいに両者の発達が平均的な層を取り込み,選抜機能がほとんど失われてしまったところでは,平均

    居神浩「ノンエリート大学生に伝えるべきこと──「マージナル大学」の社会的意義」 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    ilya
    ilya 2012/08/24
    2011-02-26
  • ヨラム・バウマン(山形浩生訳)『この世で一番おもしろいマクロ経済学』

    待望のマクロ編が出た。これは速攻で読むべき一冊。まずユーモアがあるw 当にそうなんだよねえ、経済政策について時論もう10数年やってるけど、書でいうところの「マクロの双頭の怪物」と延々戦っているわけでw しかもこの怪物には手下がかなりいて、当は怪物の存在なんか信じていない人(むしろミクロ的な金銭とか名誉とかのインセンティブで動いてる感じがするのでそこはミクロ編を読んでねw)たちが多そうなんだけど、怪物退治の前にそちらの手下との戦いも相当大変w。 書のたのしいイラスト(グレディ・クライン)とイラストの吹き出し部分を抜かして、書から文だけ抜き書きすると、「でも物価の変動で困るのはインフレだけじゃない。デフレもある。これは物価が全般的にだんだん下がる現象だ。大恐慌や、21世紀に代わる頃の日での「失われた20年」はデフレだった。デフレ期はインフレ期よりももっと危険かもしれない。高いイン

    ヨラム・バウマン(山形浩生訳)『この世で一番おもしろいマクロ経済学』
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    ilya 2012/08/24
    2012-05-31
  • 通貨スワップについてのリンク集

    なんか韓国との領土問題で、「日韓スワップ協定破棄して経済制裁」とか、あたかも中央銀行(日は財務省も関与)間の通貨スワップが、ゼロサム的なゲームかなんかで、日が一方的に韓国に恩恵与えてそれで通貨スワップ離脱すれば韓国にだけ損失、みたいな政治的な熱狂に促された発想が蔓延している。 まあ、そういうゼロサム的な熱狂的な発想はよく理解できないので、以下は備忘録も兼ねて中銀間の通貨スワップに関するリンク先を紹介。 1.中央銀行の通貨スワップの目的や仕組みについてはFRBのサイトが詳しい。 http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/bst_liquidityswaps.htm (ドル目線からだが他の通貨間でも基同じ) 2.よくある質問へのお答えコーナー http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/bst_

    通貨スワップについてのリンク集
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    ilya 2012/08/19
    2012-08-17
  • 意識をめぐる論点メモ

    9月8日の現代思想×保守×リフレのトークイベント用の備忘録。去年のクリスマスイブにやった稲葉振一郎さん、山形浩生さんと僕との公開討論会での稲葉さんの発言を(ご人の了解はないがw…稲葉さんに差し支えがあったら無念だけどこのエントリーは削除するですw)以下に特に注目すべき個所である「意識」をめぐるところをまず引用。 稲葉:いまのSFの中で一番人気があるテーマは「意識」なんです。意識論の土台にあるのはデイヴィッド・チャーマーズのゾンビ論とか意識のハードプロブレム論です。チャーマーズという哲学者もドーキンス・チルドレンであって、意識という別の実在問題があるということを言っていて、それで何がしたいかというと、デネットの心の哲学の批判をしたいわけです。デネットの心の哲学はドーキンスに影響を受けていて、意識というのは情報プロセスであって、情報プロセスというのは物理プロセスで生命現象と連続線上にあるとい

    意識をめぐる論点メモ
    ilya
    ilya 2012/08/19
    2012-08-19
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