三菱UFJ証券は2009年5月20日、同社システム部の部長代理だった元社員(4月8日付で懲戒解雇処分)が不正に取得した約148万人分の顧客情報のうち約5万人分を売却した事件で、情報を売却された約5万人に1万円相当のギフト券を送付すると発表した(関連記事1、関連記事2、関連記事3)。この種の漏洩事件の謝罪として1万円は異例の高額。これまでの相場は500円から1000円程度だった。 「顧客におかけする迷惑に対しての、我々のお詫びの気持ちとして受け取っていただきたい」と会見した秋草史幸社長は陳謝した。1万円という金額については、有識者らの意見や過去の事例を参考に「顧客の皆様におかけする迷惑と事件の重大性をかんがみて、総合的に判断した」と説明する。総額で5億円近い費用は三菱UFJ証券が負担する。元社員への損害賠償も今後検討するが、今回のお詫び送付とは別の話とした。 同事件では顧客情報が名簿業者に売