COBIT、ISMS、ITIL、PMBOKなど、多くの標準や規格が花盛りである。ここでは、それらを「マネジメント標準」という。 標準や規格には、システム部門しか興味がない? IT部門はマネジメント標準が出現するたびに、その勉強をしようとか、資格を取ろうなどと大騒ぎをする。ところが、これらの標準では経営者のリーダーシップの下で全社的な活動を行うこと、PDCAにより継続的に成熟度を向上させることを要求している。本来ならば、経営者を含むすべての関係者が関心と理解を持つべきものである。 COBITはITガバナンス関連の標準なので、本来なら経営者が対象のはずである。ところが、COBITを読んで理解できる経営者は皆無に近い。次の改訂版では、ぜひ「本書を読んで理解できること」を、成熟度測定基準として付け加えてほしいものだ。 例えば、販売システム構築プロジェクトでは、(名目だけかもしれないが)販売部長がプ