いわゆる自動車教習所には読者の多くがお世話になったことだろう。自動車の普及と人口の増加に伴い、自動車教習所はこれまで増加の一途を辿ってきた。どこに行っても、教習所のバスが走り、若い生徒を送迎する光景はありふれていた。 これまで紹介してきた様々なサービス産業が直面している人口減少という問題に、自動車教習所も直面している。現在、自動車運転免許を取得する年齢層は一般的に20歳前後であり、高齢化以上に早く進んでいる若年人口の減少の影響をまともに受けている。特に地方では過疎化が進み、人口流出も激しい。それだけでなく、そもそも自動車を運転しないという若年層も増え始めている。 警察庁運転免許統計によると、新規の運転免許交付件数だけでなく、自動車教習所数も減少し続けている。教習所あたりの交付件数が減少し続けているということは、教習所の減少より速いスピードで交付件数が減り続けているということである。つまり、