ある日、千葉市で小児科・小児外科のクリニックを営む医師、松永正訓さんのところへ1本の電話がかかってきた。千葉市立海浜病院の新生児科部長からだった。「13トリソミーの赤ちゃんが退院して在宅医療になるので、主治医になってほしい」 依頼を聞いた松永さんは、驚いた。「13トリソミー」は半数以上の赤ちゃんが生後1カ月までに亡くなるという先天性の病気だ。短命の定めにある上、在宅介護となれば周囲の苦労は想像を絶する。しかし、松永さんは躊躇したものの、その依頼を引き受ける。2011年10月、「13トリソミー」の赤ちゃん、生後半年を超えていた「朝陽くん」と松永さんとの付き合いがスタートした。
![新型出生前診断で問われる"命の選別" 「13トリソミーの子」に寄り添う医師、松永正訓さんに聞く](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4b9273d91a6a9aea206f492c7c931fa5abc1677b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimg.huffingtonpost.com%2Fasset%2F5c634bb0360000690d6a68aa.jpeg%3Fops%3D1200_630)