「ブルーギルは50年近く前、私が米国より持ち帰りました」。2007年、天皇陛下は大津市で開かれた「全国豊かな海づくり大会」の式典で驚きの発言をされた。琵琶湖の在来魚を減らすほどブルーギルが異常繁殖した事態に「心を痛めています」と後悔の思いを明かした。発言の舞台裏には何があったのか。関係者の証言から振り返る。 陛下は皇太子時代の1960年、訪米先のシカゴ市長から贈られたブルーギルを日本に持ち帰り、水産庁の研究所に寄贈された。魚類学者らには知られた話だったが、陛下自身が公の場で語るのは海づくり大会が初めてだった。 【グラフ】琵琶湖の外来魚の推定生息量 「なぜか獲れない」駆除量激減で困惑 「実は、大会の告知ポスターからブルーギルを外したんです」。 滋賀県の海づくり大会準備室長だった東清信さん(64)=現びわ湖放送社長=は語る。琵琶湖を泳ぐブラックバスの写真を用い、在来魚が食べられる被害をPRした
埼玉県警は26日、無免許で警察車両を運転したとして、道交法違反(無免許運転)の疑いで川越署刑事課の女性巡査(22)を書類送検し、停職6カ月の懲戒処分とした。巡査は同日付で依願退職した。 県警によると、巡査は昨年11月ごろから少なくとも十数回にわたって警察車両を無免許運転していたとみられる。容疑を認め「免許を持っていないと言えば、刑事を辞めさせられると思った」と説明している。 書類送検容疑は1月10~15日、川越市内で4回にわたり警察車両を無免許運転した疑い。 近藤勝彦首席監察官は「大変遺憾。職員に対する指導を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。
犯罪捜査での電話などの通信傍受(盗聴)が、これまでの通信事業者の施設でなく、警察など捜査機関の施設で行えるようになる。この改正通信傍受法が6月1日に施行されるのを前に、警察庁は25日、全国の警察に専用パソコン141台を配備するなど、実施にむけた整備状況を明らかにした。手続きや運用の仕方を定めた改正国家公安委員会規則が同日決定された。 改正法は刑事司法改革関連法の一つとして2016年5月に成立。傍受の対象犯罪が拡大されるとともに、運用手続きが「合理化・効率化」された。現在は、携帯電話会社など通信事業者の施設を捜査員が訪れ、社員の立ち会いの下に実施しているが、警察の施設で立会人なしで行える。裁判所から得た傍受令状を事業者に示して実施するのは従来と同じだ。また、通話などを一時的に保存した上で後から再生する方法も可能になる。 傍受に対応できる事業者の施設は東京が中心で、遠隔地の警察からも捜査員が出
イエローのラブラドール・レトリバー。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) 1997年、ドイツ、ベルリンの科学捜査官が、ある珍しい事件に関する論文を学術誌「Forensic Science International」に投稿した。事件の夜、31歳の男性が母親の家の裏庭にある、物置を改装した小屋にこもっていた。彼はそこで飼いイヌのジャーマン・シェパードと一緒に暮らしていた。 午後8時15分頃、小屋のほうで銃声が鳴ったのを、近隣の人々が耳にした。 45分後、その男性が拳銃で口を撃ち抜いて死んでいるところを母親と隣人たちが発見した。男性の手にはワルサーの拳銃が、テーブルの上には遺書が置かれていた。 その後、警察官がさらに驚くべきものを発見した。彼の顔と首の大半は消え失せ、傷の縁には歯型が付いていた。 理由はすぐにわか
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