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ブックマーク / sensousouko.naganoblog.jp (9)

  • 「戦争は金儲け」ととらえている奴らばっかり―戦時下で愛国、国策の美名を私益に利用しつくしていた実態

    戦争が起こると戦費を調達しなければいけません。戦前の日は国債を乱発、これを軍需景気と合わせて金儲けの機会に利用したのが、証券会社や保険会社です。こちら、昭和14年4月の山一證券株式会社調査課が用意した資料です。 「支那事変国債一覧表」と「生産力拡充等時局関係社債一覧表」です。資金運用の参考資料として社内向けに用意したものでしょう。生産力拡充等時局関係社債一覧表では、東京電気、三菱重工業、古河電気工業、芝浦製作所、中島飛行機、日製鉄といった有力企業がずらりと並び、4・3%の利回りなど示しています。

    「戦争は金儲け」ととらえている奴らばっかり―戦時下で愛国、国策の美名を私益に利用しつくしていた実態
  • 1941年、戦時下の信州の農村にて

    日中戦争がいつ果てるともなく続いていた1941(昭和16)年7月18日の長野県の地方紙「信濃毎日新聞」の学芸欄に「村のたより 臭い話」という、長野県小県郡からの投稿が掲載されました。し尿汲み取りに精を出していた農家の話題をユーモラスに描き出しつつ、日中戦争で農家の仕事の様子や集めるし尿の中身まで変化してきた様子が伝わる貴重な記録にもなっています。また、女性が生理で使う綿も再利用されていた現実も見せてくれます。 以下に、著作権切れを利用して転載します。読みにくい漢字やかなは適宜あらためたほか、あまりにもちょっとという部分など、一部割愛しました。なかなか伝わりにくい戦時下の品不足の農村の姿の、ちょっとした記録として気楽に、ごはん時を避けて読んでいただければうれしいです。写真は戦時中に発行された「信濃の子供 上巻」より、安曇野の田植えです。 「村のたより 臭い話」東町唄 松五郎が田を買った。坪3

    1941年、戦時下の信州の農村にて
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2020/09/23
    ユーモアがあってなかなかの名文
  • 歴史を検討する手法で不織布マスク値崩れの背景を検討してみた | 信州戦争資料センター・倉庫 長野県から伝える戦争の姿

    新型コロナウイルス感染拡大に伴って国が全住所に2枚ずつ布マスクを配布する事業に取り組み始めたところ、この布マスク配布のおかげで不織布マスクが値崩れしてきたーとの言説が流布され、首相や官房長官も発言してきました。時期的にはそんな風にも見えますが、果たして実際のところはどうでしょう。これは歴史の風説の検証にも似ています。せっかく現在を体験しているものとして、個人で入手できる範囲のマスクに関する情報を集め、整理し検討してみました。【写真は文と関係なく、おそらく戦前に作られたであろう、軍隊マスクです】 作業は基的に歴史を研究するのと同じで、ある事象に関する情報を集積し相互の関連を検討するという、単純な手法です。今回、末尾に示す170件以上の情報を資料としました。新聞記事と一部ネットから事実関係の記述のみを拾い出して時系列に並べ検討し、マスクの値崩れは中国の輸出緩和が一番の要因であり、布マスク

    歴史を検討する手法で不織布マスク値崩れの背景を検討してみた | 信州戦争資料センター・倉庫 長野県から伝える戦争の姿
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2020/05/10
    210106記)あらためて読んだけど、新聞の見出しを時系列で並べて書いてあるのがすごくいい。効果的と思った。
  • 昭和20年、飼い犬も「お国のため」に供出―皮や内臓を役立てるため3月11日に警察へ連れて来いと隣組に指示が回りました

    「信州戦争資料センター 長野県から伝える戦争の姿」ブログの各種コンテンツを収蔵しています。問い合わせや情報提供は「オーナーへメッセージ」からお願いします。 この写真は、長野県小県郡丸子町(現・上田市)の大政翼賛会丸子町支部が1945(昭和20)年2月に発行した「二月ノ常会徹底事項」の一部です。「犬原皮増産並二狂犬病根絶二関スル件」と題し「犬皮ノ軍需品トシテノ重要性ト狂犬病根絶、空襲時ニオケル咬傷等ノ危険除去ノ為メ、野犬掃討、畜犬供出(供出犬ハ一定標準ニヨリ買上ゲ)ヲ実施致シマス。期日、場所等ハ追ッテ通知致シマスガ、各位ノ徹底セル御協力ヲ希望致シマス」とあります。各家庭で飼っている犬を全部差し出せ、犬は殺処分して皮を戦争に役立てる、一定金額で買い上げる―ということを述べています。 こちらは、同年3月の丸子町常会徹底事項の一部です。「畜犬供出ニ関スル件」と題し「軍需毛皮ノ増産ト又、犬ノ体内ヨリ

    昭和20年、飼い犬も「お国のため」に供出―皮や内臓を役立てるため3月11日に警察へ連れて来いと隣組に指示が回りました
  • 戦時資料の考察について―軍人精神注入棒を例に

    「信州戦争資料センター 長野県から伝える戦争の姿」ブログの各種コンテンツを収蔵しています。問い合わせや情報提供は「オーナーへメッセージ」からお願いします。 信州戦争資料センターでは基的に戦時下・戦時状態下の庶民の資料を集めていますが、戦争質を伝えること、庶民がかかわること、といった分野で、軍隊と直結するものも収集しています。こちらは軍人精神注入棒。日海軍で使われた実物です。同様の棒は、すくなくとも日中戦争のころには海軍の各地で使われていたとみられます。 この品は長さ113センチ、重さ1.9キロ。太い部分の断面は長円形で長い方で直径8センチ、短い方で7センチ。文字とその反対側に向けて長くなっています。野球のバットが1キロぐらい。マスコットバットが2キロぐらいです。軽いつるはしが2.1キロぐらい。持つとずっしりとしますが、振り回せないわけではない。まして、戦前の人たちは今の私たちに比べ

    戦時資料の考察について―軍人精神注入棒を例に
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2020/01/23
    "山本五十六連合艦隊司令長官の戦死に合わせて気合を入れるから"
  • 日本は世界一古い一番スゴイ国を地で行く「世界興亡」掛け軸は、今もほしい人がいっぱいいるだろう | 信州戦争資料センター・倉庫 長野県から伝える戦争の姿

    「信州戦争資料センター 長野県から伝える戦争の姿」ブログの各種コンテンツを収蔵しています。問い合わせや情報提供は「オーナーへメッセージ」からお願いします。

    日本は世界一古い一番スゴイ国を地で行く「世界興亡」掛け軸は、今もほしい人がいっぱいいるだろう | 信州戦争資料センター・倉庫 長野県から伝える戦争の姿
  • 信州戦争資料センター・倉庫 長野県から伝える戦争の姿:レーダー対「肉体」

    米軍がサイパンを陥落させ日国内への空襲が格化、東京大空襲で都内が灰じんに帰し、他の都市も次々に被害を受けていた昭和20年4月。B29を迎え撃つパイロットのために日陸軍が開発した、一つの薬品があった。 その名も「み号剤」 陸軍第七技術研究所が開発した、夜間視力増強用の内服薬。スケソウダラの眼球から抽出したビタミンB2を主剤とし、服用時の視力向上効果は服用しない場合の1・44倍だったという。 土決戦に備えて、各地の監視部隊にも配布されたとされるが 、レーダーの開発遅れを人体で補おうとした代物。 もう、戦争をやめようとは、だれも考えなかったのか。 ところで、この瓶ですが、気泡がいっぱいで形も歪んでいます。

    信州戦争資料センター・倉庫 長野県から伝える戦争の姿:レーダー対「肉体」
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2019/10/23
    "この瓶ですが、気泡がいっぱいで形も歪んでいます。 この瓶が、当時の日本の状況を如実に語る証人になってくれています。 それが一番の効能かも。 戦争は、ここまで来ても止まらない。" 筆者氏の歴史を見る眼がいい
  • 戦場で負傷、帰国した兵士たちによる恩給増額の請願行動「後顧するなと大虚言つかれ」「隊長殿にだまされた」

    大正11年3月15日、「増加恩給増額請願、廃兵全部無賃乗車請願示威運動」が陸軍省や貴族院で行われました。こちらは、その様子を伝えるチラシです。 日は明治維新以来、対外出兵の連続でした。征台の役(明治7年)、日清戦争(明治27・28年)、日露戦争(明治37・38年)、第一次世界大戦(大正3年)、シベリア出兵(大正7-11年)と、戦争続きです。その中で、負傷して障碍者となった元兵士「傷痍軍人」も続出しています。こちらは、示威運動に合わせ、松亭(日比谷の松楼のことか)に集まって撮影した写真です。 「足1月9円」「盲目のデクの棒 月たった12円」など、それぞれが首から下げた紙に書き込んであります。「足 この勇士月たった9円 203高地」との札もあり、日露戦争の負傷兵が参加していたことが分かります。 こちらは、陸軍省正門前での示威行動です。「一将功成り万骨枯る」「閣下踏み台連」といった表現が

    戦場で負傷、帰国した兵士たちによる恩給増額の請願行動「後顧するなと大虚言つかれ」「隊長殿にだまされた」
  • 戦時下にメディアの意地を見せた毎日新聞「竹槍事件」―国が亡びるかもしれないという時、黙っておれなかった

    「信州戦争資料センター 長野県から伝える戦争の姿」ブログの各種コンテンツを収蔵しています。問い合わせや情報提供は「オーナーへメッセージ」からお願いします。 こちらは、昭和19年2月23日付毎日新聞朝刊。トップ記事は東条首相が閣議で「戦局の現段階はまことに深刻」「一大勇猛心をもって突進するのとき、そこには必ずや難局打開の途があるのである」などと発言したことを据えています。ところが、この新聞は発禁処分となります。 「勝利か滅亡か」の記事では、米軍が太平洋の島伝いに進行してきている現実を地図と併用して解説。「緒戦の赫々としたわが進攻に対する敵の盛り返しにより、勝利か滅亡かの現実にならんとしつつある」と強調した。そして「大東亜戦争は太平洋戦争であり、海洋戦である。(略)土沿岸に敵が進攻し来るにおいては最早万事休すである」とし、遠く離れた海上の島を争う戦闘こそが焦点であることを説いた。 これを受け

    戦時下にメディアの意地を見せた毎日新聞「竹槍事件」―国が亡びるかもしれないという時、黙っておれなかった
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