年初に市場で流行ったクイズ。2019年、株価が09年末と比べて2倍になった国、横ばいだった国、半分になった国があった。アメリカ、日本、新興市場のうち、あてはまるのはどれか。 答えは、2倍になるのが新興市場、横ばいがアメリカ、50%下落するのが日本――ではない。住宅と金融のバブル崩壊から立ち直れず株価も横ばいなのがアメリカ、というところは合っている。だが株価が半分になるのはインフレに襲われる新興市場のほうで、2倍になるのは日本だという。えーっ!! このクイズの基になっているのは、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙が昨年12月30日にLex欄に掲載した記事「Looking back from 2019」。世界各地のFT記者がチームで執筆するLexは社説的な性格も兼ねた名物コラムで、とくに年末の回顧や展望記事は必見とされている。 そこに「日本株2倍」のシナリオを入れてもらえたのは嬉しいが、半ば