日本で隔年開かれる世界最大の工作機械展示会、JIMTOF。今年(10月30日〜11月4日)の来場者は17万人、前回比10%増と活況を呈した。会期を従来より2日短縮したにもかかわらず、だ。しかし業界大手、牧野フライス製作所の牧野二郎社長は顔を曇らせる。「関心は高かったが、『仕事がないので来てくれたのでは』と話す人もいて……」。 生産額シェア25%で25年連続世界一を誇る日本の工作機械業界が、未曾有の受注激落に襲われている。日本工作機械工業会(日工会)によると11月受注(速報ベース)は前年同月比62%減の516億円。直近にピークを付けた3月の1418億円からわずか8カ月で約3分の1に落ちこんでしまった。前年比で40%減という衝撃的な水準となった前10月と比較しても、299億円の急減となった。 悪夢のトヨタショック 2年は低迷濃厚か 激減に増して衝撃だったのが、軟調な内需に代わり受注を牽引し