取り戻せない「海外源泉徴収税」の実態を知る ――海外投資は定着したが、外国株式やREITの配当金、債券利息などインカムゲインにかかる現地源泉徴収税率の実態はあまり知られていない。G20加盟国に日本からおよび外国籍投信を通じて投資した場合について調査。 投信市場では海外資産投資が定着。外貨建て資産の組み入れ比率は全体の5割強。海外資産のインカムゲイン、特に株式やREITの配当金には投資国で源泉課税徴収され、原則取り戻せないので、実質的な配当利回りは低下。ケイマンなど外国籍投信経由のファンド・オブ・ファンズでは実質配当利回りがさらに低下。国際税制上のコストとしての認識が必要。 ※以下、税率はすべて2010年12月末時点。今後、税率の変更はあり得る。 国内の投信市場では海外資産を組み入れて運用するスタイルが定着した。投資信託協会が毎月公表する投資信託概況によると、2010年12月末時点では追加型