貝の唾液腺で「酔う」?テトラミンは肉食性の巻貝が持つ毒成分のひとつ。 捕食の際に使うとみられており、唾液に含まれています。麻痺性の神経毒の一種です。 この毒はエサとなる動物だけでなく人間にも効果があり、テトラミンを摂取すると30分程度で「めまい、酩酊感、足のふらつき、頭痛」などの症状が出るといいます。これが「酔う」と言われるゆえんです。 長兼丸さんに乗り込むとき、ぼくが船長に「なんでも食うことを信条としている」と言ったため、船長が「毒のもんも採れるんだぞ、食えるもんなら食ってみろ」という意味で上記のような冗談を言ったのでしょう。その時は固く遠慮させていただきました。 厚労省によると、テトラミン中毒は年に10人程度が報告される一般的な食中毒事故です。 肉食性の巻貝を食べるのを控えれば中毒を防ぐことはできますが、ところがどっこい「エゾバイ科」には「ツブ貝」として知られるエゾボラやエゾボラモドキ