米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利をおさめた後、勝利を喜ぶトランプ氏支持の若い女性。掲げたカードや帽子には「MAKE AMERICA GREAT AGAIN!(偉大なアメリカを取り戻す)」の文字。(写真:ロイター/アフロ) 「クォリティー・ペーパー」はもう信用しない 今年も残りあと1カ月を切るところまで来たわけだが、2016年という年はこれまでの常識が覆される年になったと痛感している。マーケットに身を置くエコノミストとして26年以上も働き続けてきた筆者にとり、英国民投票でのEU離脱派勝利や米大統領選挙でのトランプ候補当選は、実に衝撃的だった。 事前の予想が外れてしまったことよりもはるかにショックだったのは、世論調査の結果があてにならなかったこと、そして、今の米国では国民のかなり多くが、「ワシントンポスト」や「ニューヨークタイムズ」といった質が高いとされてきた新聞(クォリティー・ペーパー
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