天災や事故による被害からの迅速な回復に加え、被害を最小限に食い止めるための対策であるディザスタリカバリ(DR)。そのシステム面での取り組みは、データを保護するためのバックアップ環境の整備と、システムをできる限り早期に復旧するための仕組みの確立が柱となる。 DRの大切さを浮き彫りにしたのが、2011年3月の東日本大震災だ。震災をきっかけにDRの整備や見直しを始めた企業は多い。TechTargetジャパンが2012年3月に実施した読者アンケートでも、BCP(事業継続計画)策定時に対象とするリスク項目について聞いたところ、「サーバ停止などのITシステム障害リスク」を挙げた回答者は69.3%に達した。 今後は首都直下型地震の発生や夏の計画停電も予想されており、DRの見直しは喫緊の課題といえる。だが、DRに必要なシステムの構築を進める企業の多くは、DR支援製品やサービスを導入する段階で多くの課題に直