今ほど顧客視点を重視する必要性が叫ばれる時代はないでしょう。ただし企業がお客さまのために尽くすには、様々な問題があるようです。では、一体どうしたらいいのでしょうか。その手引きとして、『顧客視点の企業戦略 -アンバサダープログラム的思考-』を宣伝会議から3月1日に出版しました。今回も出版を記念した特別連載です。 顧客視点を実践する難しさ お客さまの立場に立った取り組みで問題になるのが、企業はどこまで顧客視点になれるのか、という点です。 例えば、お客さまのために徹底的な値下げをした場合、企業の利益はどこで得るのかという問題が生まれます。またお客さまへのサービスやメリットを優先して、自社に不都合な状況を作ったり、利益を極端に削ったりすることも普通はできません。 お客さまの希望を全て受け入れることも現実的には不可能です。全ての声を反映させることは無理なので、中途半端に受け入れるくらいなら止めてしま