2024年問題への対応で、物流業務のさらなる効率化が求められており、改めてパレット活用が注目を集めているが紛失問題が足を引っ張っている。一部の荷主企業では、運送事業者に対して紛失分の弁済を求めているという。 食品の輸送・保管を展開する大阪市の運送事業者。「数年前に約400万円もかけてパレットを導入したが、たった数年でなくなった」と嘆く。「社名が擦れて消えてしまい特定できないが、明らかに当社のパレットが取引のない荷主やほかの運送会社で使用されている。コストをかけて導入しても流出するようなら、導入をためらってしまう」と話す。 また、「パレットを用意してくれる荷主や倉庫会社もあるが、使用するパレットの枚数を伝票で渡されるため、紛失したら当社の責任になる」とし、「配送先では使用済みパレットを保管してもらい、ドライバーから荷受け先に『引き取りに行くまで勝手に使わないように』と説明している」という。