今からたった2年前。 クラブは、自分たちのサッカーにしっかりと一本の筋を通すことを宣言し、俺は、じゃあ見守ろう、ビッグクラブなんていう妄想のお化けを捨て去って支えよう、と思った。 その時、「期限は2年」なんてことは露ほども思わなかった。 鹿島も、磐田も、あるいはかつてのヴェルディだって、何年も何年も愚直にやり続けて、誰もが認める確固たるスタイルを確立し、昇り詰め、尊敬を勝ち得たはずだ。 クラブの風土や文化にまで踏み込む「土台作り」ってのは、そういう事だと思っていた。 たとえ短期的に失うもの(成績、賞金、人気、観客動員等々)があっても、そういう崇高なものを目指すのだと、俺は思っていた。だからこそ「支え」が必要だとも。 だいたい、スタイルが一朝一夕になんかできるものか! だから、クラブが掲げた今期の目標も、「監督の契約更新のためのノルマ」ではなく、あくまでも「目指す目標」だと捉えた。 個人的に