築40年以上の都内にある一軒家。3人の男女がおしゃべりをしている。その家主……というより、管理人がpha(ファ)さん、33歳。職業は無職。定職には就かず、月収は数万円。京都大学を卒業後、大学職員を3年で辞めて以来、ニートを自称して生きている。今年8月には書籍『ニートの歩き方』を出版した。おそらく日本でいちばん有名なニートだ。イベントに呼ばれることも珍しくない。 「本当は”だるい”んです(笑)。基本的には昼ぐらいに起きて、ネットをしたりゴロゴロして、ご飯を食べて、またゴロゴロして、眠るような毎日です(笑)」 という彼が、管理人を努めているのがこの『ギークハウス』。ニートになったファさんが2008年に立ち上げたシェアハウスの一種だ。ギークとはアメリカの俗語で「卓越した知識がある」という意味で、転じてIT系などの技術オタク、ときに「社会と適応できない者」を示すことも。 ファさんは1978年12月
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