建設が進む糯扎渡ダム。中国のメコン川上流域では大規模なダム建設が相次いでいる=中国雲南省、橋本弦撮影 国境をまたぐアジアの大河で、新たな対立の火種が生まれようとしている。 チベットからインド、バングラデシュに流れるブラマプトラ川。「上流で中国がダムを建設中」とインド紙が1面トップで報じたのは、昨年10月のことだ。人工衛星で着工が確認されたのだ。 中国側は、5基のダム建設計画が進んでいることを認め、電力需要の増加に対応する水力発電用のダムで、常時放水するため下流域に影響はないと説明した。 しかし、中国側の思惑次第で水量をコントロールされてしまうのではないか、とインド側は懸念を募らせる。1962年に、国境紛争で戦った両国。インド国内の研究者からは「中国が水という武器を手にした」という論調さえ出てきた。 懸念はダムにとどまらない。インドのエネルギー資源研究所の水問題担当、アショク・
4年に1度の英連邦大会を成功させて国力を示すはずが、道路を何度も掘り返しているうちに時間切れに! スディブ・マズムダル(ニューデリー支局) イギリス連邦諸国が集う4年に1度のスポーツの祭典「英連邦競技大会」が10月3日、インドのニューデリーで開幕する。 この大会は、経済大国インドの台頭を印象づける格好の舞台となる予定だった。だが実際には、インドは世界中が見守る中で大恥をかくことになりそうだ。スタジアムは未完成で、予算はすでに大幅オーバー。汚職や管理不行き届きの告発も相次ぎ、国民の自信は大きく揺らいでいる。 英連邦競技大会は、スコットランドやカナダ、オーストラリアからマン島まで英連邦に属する54の国や地域から71チームが参加し、短距離競技や競泳などの種目で競い合う一大イベント。インドが栄誉あるホスト国に決まったのは2003年のことだったが、17の会場の新築工事や改良工事は2年ほど前に
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