静かに、喜びをかみしめるつもりだった。だが、周囲がそれを許さなかった。後半35分。浦和MF平川忠亮(37)は、右サイドでDFをかわすと、中央のMF武藤にパスを送った。 「スペースは縦にも中にもあった。相手が縦の方を意識している感じがあったので、中を狙った。かわせたので、シュートをか迷った時に、武藤が見えた。DFがついて行きづらい、いいところにおりてきた」 巻き込むように右足を振り抜き、武藤はゴール左隅に流し込んだ。それを横目に見ながら、平川は静かに自陣に戻ろうとした。 「うれしかったですね。武藤に感謝しないといけない。ゴールに関われてよかった。ケガしたりした分、喜びも大きかった。でもチームとしては、1点でも多くとらないといけない。失点も避けないと。まだなにも手に入れてない。きっちり切り替えていかないとやられると思った」 生真面目な背中を、殺到する同僚たちが抱え込んだ。喜びの輪に加わるつもり
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