4日。さいたま市大原サッカー場には、真夏のような日差しが降り注いでいた。浦和GK大谷幸輝(27)は、まぶしそうに目を細めながら、真っ先に全体練習のピッチに出てきた。 FW興梠、MF駒井とともに、ウオームアップ開始までの間、リフティングゲームに興ずる。 相手にボールを送る際「1」か「2」とコールをする。受ける方はその数に合わせ、1タッチか2タッチで、またコールをしながらボールを次に送る。 相手の守備範囲の中で、コントロールしにくい高さを狙う。そんな駆け引きを、チーム屈指の技巧派2人と繰り広げる。 足元の技術。判断の速さ。何げない遊びの中で、見る者に印象づける。「11人目のフィールド選手」と評されるGK西川と同じ資質を確かに備えている。 そんな大谷には、大仕事が待っている。今日5日、ルヴァン杯準決勝東京戦。日本代表として、W杯アジア最終予選に出場するため不在の西川に代わり、先発を任される。 ◇