ナビスコ杯準決勝第1戦の柏戦に0-4で完敗し、決勝進出がほぼ絶望的になった翌日、9月8日のミーティングでのことだった。 「もう一度、一つになって頑張ろう」。樋口靖洋監督は全員を前にこう呼び掛けたが、サブ組がグラウンドに向かうために席を離れると、言葉を一転させたという。 「これからの戦いは、このメンバーで戦っていくからな」。主力組への鼓舞は、サブ組を含めて一丸となろうとしたイレブンにとって、水を差すようなものでしかなかったという。「本当にあり得ない。選手に言う必要があるのか」。伝え聞いたサブ組の一人は文句をぶちまけた。 より一層チーム力が試される終盤戦を前にチームは揺れていた。 ●組織 シーズン序盤は結果も伴ったことでチームはうまく回っていた。 開幕6連勝を成し遂げた際には、FW藤田やFW端戸らサブ組が決勝点をマーク。レギュラー争いが過熱することで、チーム力アップの兆しが見え始め