元ソニーのCIO(最高情報責任者)で、現在ガートナー ジャパンのエグゼクティブパートナーを務める長谷島眞時氏は「安易なアウトソーシングがシステム部門を蝕(むしば)む」と警告する。「クラウドなど外部リソースの活用が世の流れとなった今だからこそ、ソーシング戦略を見直すべきである」と語る。 「自分がやりたい仕事だけをやれたら幸せだ」と言う人がいる。しかし会社で働く以上、やりたい仕事よりやらなければいけない仕事を優先するのは当然である。私は「やらなければいけないことに対し、自分たちでどうやるかを考え、自ら実行していくことが本人の幸せにつながる」と考える。 世の流れは「仕事を外部に任せる」方向に向かっている。クラウドによる外部リソースの活用に代表されるように、IT分野では外部依存の勢いが増すばかりだ。 ただ、背景にある、自前でやるよりも早く安く作れるし、保守もいらないから楽だという考え方に、違和感を
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