自由を求めて 08年チベット騒乱の再燃を警戒する中国政府は、僧侶の抗議自殺にもぴりぴり Reuters 8月15日、中国南西部の四川省カンゼ・チベット族自治州で1人の僧侶が焼身自殺した。チベット仏教界を震撼させたこの事件を起こした僧侶はツェワン・ノルブ。周囲からはノルコと呼ばれていた。 ノルコは中国政府の圧政に抗議して、自らの体に火を付けた。その行為を目撃した人々は息を飲んで足を止め、中国に暮らすチベット人が受けている抑圧を強く思わされた。 だが人々の間に、「またか」という反応があったのも確か。この半年間のうちに、焼身自殺で命を落としたチベット僧はノルコで2人目だった。 そして8月29日、四川省で3月に焼身自殺した1人目の僧侶であるリグジン・プンツォの名前が、再び新聞の見出しを飾った。 中国の新華社通信によれば、裁判所がプンツォの叔父である僧侶ドンドゥに、「故意の殺人罪」で懲役11年の判決