台風12号で断水が続く那智勝浦町を流れる日本一短い川「ぶつぶつ川」(同町粉白)が、住民のライフラインとして活用されている。飲み水、洗濯用水……。流路延長13・5メートルと短いながらも、住民の暮らしを大きく支えている。 ぶつぶつ川は、ふつふつと清水が湧き出ることにちなみ名付けられたという。08年に二級河川に指定され、日本一短い川と認定された。飲み水として問題ないとされ、飲み水や洗濯のほか、農具を洗うためにも使われてきた。 台風12号の影響で、一時的に水位が上がって濁ったものの、5日ごろには普段の状態に戻り、町民が訪れている。 近くの男性(63)は「水温は通年15~16度と変わらない。夏は冷たい飲み水になり、冬の洗濯では手が冷たくない」。土砂で汚れた家族の服を洗っていた主婦(62)は「ここで洗濯をするのは初めてだけど、こんなに透き通ってきれいだとは思わなかった」と話す。毎朝通っている別の主婦は